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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 591

コイツに至っては一瞬で具現化装甲を『愛着』可能な筈なのに、長々テーマソングとか流しながら一瞬全裸に見えるシルエットだとかで回転しながら変身してる痛さっぷり…。
なんかもう化石竜や竜牙兵達までも額に汗マーク付けながら唖然としていた…登場シーンとか待ってくれる辺りが以外と律儀…。
「いいんですか風紀委員長?」
「ああ…問題ない…。」
口煩そうなヒョットコ唇を除けば今時のイケメン風の風紀委員長と肩を並べた、眼鏡の下に切長の瞳を輝かせる冷徹な少年…風紀委員二年円城寺一馬。

「教員や警備局は教頭…いや『校長代理』の圧力で、救援には来れんそうだ。」
高等部三年生…風紀委員長、芽月藻椰子(メツキモヤシ)の腰に指揮官サーベルが鍔鳴りを響かせた。
「ならば我々生徒の手で解決せざるをないでしょう…風紀委員の『盾』である私…。」
「そして風紀委員長たる『剣』の出番…だね?」
一馬が絶対防御空間イージスを展開…藻椰子も強化能力を発動しつつ抜刀、指揮官サーベルは握る手首を返すイスパニア式に構えた。

「風紀委員の武力行使…大問題ですね?」
などと言いつつ一馬もイージスに隙間を開け、狙撃銃を設置している。
「武力なぞ使い方ひとつ…そう、使い方ひとつなのだよ…」
風紀委員長…かつて数年前までは円城寺一馬とハト派タカ派で対立し、正義の御旗の元に…不良少年らを無慈悲に斬り捨てて来た高ランク能力者であったという。
後に続く…制服の上にボディーアーマーを装着、自動ライフルで武装した旧・風紀委員伝統の戦闘衣装『装甲擲弾兵』姿の生徒達。
巨大な化石竜に苦戦するヒーロー軍団の支援へと向かった…。

…そして…
…浅倉組アジト…
「嫌…行かないでっ!!」
些か不健康な蒼白い肌をシーツに包み、愛しい人に追い縋る少女…蛇を思わせる鋭い瞳が涙に歪んでいた。
その乱れた寝具と潤いを帯びた素肌が情事の直後を物語っている。
「学園中のエースが集まってるって言うじゃないさっ!?わざわざアンタが行かなくても!!」
浅倉組組長、浅倉おろちその人であった。
「僕は…何時までも…くすぶってる訳には行かないんです。」
おろち姐さんを振り切る、少女の様に小さな肩背…にも関わらず、英雄の風格をかもし出すその姿。
おろちは彼の名を叫びつつ、染みだらけの床に膝まづき崩れ落ちた。
「天地ィイイ!?」
学園一の美少年にして…神の子とまで呼ばれながら、一部ファン達の暴動により『堕ちたアイドル』と貶められた少年…神樹天地。
薄汚れたベッドルームの壁に掛けられた制服と神木の木刀を手にする彼の背中に訴えるおろち。
月に何度も会えぬ密会の最中、古代竜の襲撃の知らせ…浅倉組傘下のクラス浪人と神樹天地親衛隊が固めている以上、それなりの安全は確保されている。
しかし当然というべきか天地のプライドがそれを許す筈がない。

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