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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 49

それは恋愛感情とかでは無い……刀機とて五年も女をしていると馴染んでいた。
確かに元男だけあって立ち振る舞いまでは余り変わらないが、もう女の子を見て反応する事も無くなっていた。
確かに男に恋愛感情を抱くまで女になりきっていないが、本当に『真奈美』を幸せしてやれる男なら身を任せてもよいと思っていた。
そんな刀機が華奈美に感じたのは、まるで同じ血を分けた者同士のようなシンパシー……真奈美の身体がそう感じているのだ。
(この感じ……久しぶりに奴に会って問い質さねばな……)刀機にとっては、恩人でもあり、若干腹立たしくもある人物の事を思い出しながら、刀機は華奈美から目を離したのだった。


いまはもう居ない『彼女』の体を借りて生き長らえる己の前に現れた、『彼女』の姿を模した(正確には刀機を模した)同級生…私達は同志なのかもしれんな…。
「ほら刀機さん!女のコがそんながっつかないの!」
「こうか…?」
見よう見まねでおちょぼ口、ちるちると固茹麺を啜る…。
「常に女は慎み深く…」
真剣に華菜美の講釈に耳を傾ける刀機。
『!何だこのプレッシャーは…?』
その主は言うまでもなく悪意のオーラ力に身を焦がす光樹だった。
『少年…妬いているのか…この少女を好いて…』
違います。

少なくとも、今の光樹は身を預ける程の器(刀機の基準が高過ぎる)ではない、と判断していた。冗談半分で華菜美に身を寄せてみただけで、狼狽する様子が滑稽だ。
…刀機さんから離れろ小悪魔ぁ!…
…この娘を勝ち取るには君はまだ、未熟!…
…はうぅ!刀機さぁんダメぇ…

「…ですって?面白いわねぇ〜?」
隣のテーブルには菜乃花皐月と他2名。
「もう、菜乃花さんったら…音無くんも何とか言ってやって下さい…」
「・・・」
辺里影汰と音無次郎、何故か二人とも顎の同じ所に湿布を張っていた。

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