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セックス学校
官能リレー小説 - 学園物

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セックス学校 12

 俺の想像が読まれてしまったのか…

「だからヤルのは一日5人くらいかな」

 十分大変そうな気もするが。

「そうなんだ…」

 俺は、そう相づちを打った。
 野球部に縁ができた…が、野球はほとんどやったことがない。

「俺、野球はよくわからなくて」

 笹本さんはにっこり笑った。

「安心して。私、部・同好会等連絡会の委員もやってるから、たいていの部活とかは紹介できるよ」

掲示板の張り紙を見ると部活は野球部のほかに、定番のサッカーやバスケの運動関係や、
ちょっと、変わっている部活もあった。
俺「未来ガジェット研究部?」
笹本「そこにだけは入らない方がいいよ。」
俺「なんで?」
笹本「変なガラクタばかり作っている部だから。」
 作っている!俺の耳がピクリと反応した。
 俺は、工作は、好きだ。小学生のころはプラモデルをずいぶん作った。
 中学に上がってからは、はんだごても使うようになったのだ。

「あの、そこ、見るだけなら…見てみたい気がする。部室の場所を聞いていい?」
「え…あ…案内するだけなら、前まで案内するけど…こっち」

 笹本さんはしぶしぶ、という感じで、歩き始めた。

「そういう部だと、やっぱり男子が多いの?」
「そう、男子ばっかり、のはず。知ってる限りは」

 笹本さんはテンション低く答えた。

「さっき、男子の部活には対になる女子の部活が、って言ってたけど、そこにも対があるのか?」

 歩きながらのしばらくの沈黙の後に笹本さんは答えた。

「一応『BL研究同好会』っていうのが部室が隣で、対と考えられている」
「BL…それって、腐女子の?!」
「そう」

 工作する男子と腐女子…あんまり組み合わせとして想像できないが…
「あなたの想像通り、一週間ルールには引っ掛かりやすい連中ね」

 また想像が読まれてしまったようだ。

 そうこうしているうちに『未来ガジェット研究部』と書かれた扉の前に来た。
「じゃあ」

 笹本さんは立ち去ろうとした。
「あ、ちょっと待って…ID教えて」

 俺は、スマホの無料通話やチャットができるアプリの名前を挙げた。
 笹本さんの声がちょっと明るめになった。
「うん、ちょっとスマホ借りていい?」

 ここに来てから会った女子は、同じクラスだったり(あまり言及していなかったが、舞は同じクラスに入ったようだった)部屋が分かったり、そもそも同室だったりするから、連絡先とか聞く必要がなかった。

 笹本さんは、そうではなかった。同じ2年生とはいえ、クラスも、寮生か自宅生かすら分からない。
 こんなふうに女子の連絡先を聞いたのは初めてだったが、自分でも驚くほどさらっと口から自然に出てきた。 
 
 笹本さんは慣れた手つきで俺のスマホの、そのアプリに自らを友達登録した。
「ここに入らなかったら、他の部活の事とかなんでも聞いてね」
 笹本さんは一息ついてさらにこう続けた。
「私は、5人が6人くらいになっても全然大丈夫だから。じゃあ」

 そういうと、今度は本当に去っていった。

 俺は、扉をたたく前に、スマホで「ガジェット」ってそもそも何なのか一応検索しておいた。
“一般に、道具、装置、仕掛けのこと”とあった。その下を読むと、いろいろ意味の広がりがあるみたいだ。

 そして、俺は、その扉をたたいた。

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