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陣陽学園〜Fight School〜
官能リレー小説 - 学園物

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陣陽学園〜Fight School〜 16

水橋友衛(みずはしともえ)は黒服とて白服候補、左手を絞首紐の間に咬ませていた。

指ごと首までいかれる前に反撃すべく金的を蹴りつけるが踵は空を切り、自由な右手で脇腹を殴り掴む事は出来たが有効打に遠い。
腰の銃剣を探ると鞘ごと剣帯から消えており、肩に掛けたマスケット銃もない、それらの重量を差し引いても女子高生としては大柄な体躯が自らを苦しめる。

男なのか女なのか判別し辛い三つの声も姿は見えず、何時の間に入室したか最初から居たかの見当も付かない。

「この場を雌豚の血で汚す事まかりならん。」
「総代の御前にであった事に感謝せよ。」
「我ら白蘭組御庭番なり。」

友衛が呼吸困難で夢見心地に至る中、三つ以上の人影が鳳に謝罪の句を述べてたいたような、悪夢から覚めた彼女は棒立ちで総代鳳優雅の前にいた。


しかも、いつの間にか裸になってである。

それは『彼ら』が言う所の雌豚なりに尽くせと言わんばかりの処遇だ。

「美しい・・・強く美しい事こそ至高ではないかね、友衛くん」

鳳は、彼女のシミ一つ無い白磁の肌を抱き寄せて言う。

「総代様・・・」

頬を赤らめ身を任す友衛・・・

白蘭組は、この鳳優雅に忠誠を誓う者のみで構成された組。

身も心も彼に捧げる事は組に入る事を許されて以来、彼女にとって悦びである。

そして、彼女にとって・・・

彼が手を差し伸べながらも、その手を振り払った者は憎悪の対象でしかない。

『八霧・・・』

その名を聞けば、我が身を冥い炎が焼き尽くすような感覚に陥る。

耐え難い暴力の欲求に身が自然と震える程だ。

『いずれ・・・壊してやる・・・』

友衛はそう心の中で呟き冥い気持ちを押し殺し、主に奉仕するために跪いたのだった。



 ・・・その同じ頃

純華に抜かず三発数擦りで抜かれた出流は、葛城女医が『お嫁に行けなくなる!』と泣くまで責めた彦一と、黒ラン道上が恍惚のままに気絶するまで責めた鉄斎と共に保健室を後にした。

城跡に作られた陣陽学園は、大手門から入り三の丸に運動場、体育館、武道館があり、ここが生徒達にとってメインの『戦場』である。

従って三の丸事務所と呼ばれる建物に野戦病院よろしくに保健室が複数存在するのだ。

出流はその事務所で校章の再発行手続きを行い、二の丸へと向かう。

二の丸は主に勉学の場。

各種講義館が並び、大半の組教室もここにある。

因みに本丸には職員室や重要施設があり、二の丸と本丸に隣接する西の丸は劣等生徒収容施設がある。

その建物全てが外観は戦国時代の城郭にあるような姿で建てられており、二の丸入ってすぐの東隅櫓に山吹組の教室がある。

ここも外見は櫓だが、中に入ると普通の学校のような教室であった。

純華に続いて教室に入ると十数人の男女がいた。

黒制服が数人いて後は紺。

髪を染めてる生徒もいるが、出流が思っているより普通ぽい生徒達だった。

多少不良ぽい生徒はいるが、概ね真面目な生徒で構成された高校のクラス的な感じで思わずホッとするが、どことなく違和感も感じていた。

女子達は皆高校生が持ちえない艶みたいなものをもち、服の上からでも解る程グラマラス。

男子もホスト的な色気がどことなく感じる。

その生徒達が一斉に出流を見て、一人の女子・・・

いかにも真面目そうな眼鏡の少女が口を開く。

「その子が姐さんの言ってた子かしら?」

「ああ、八霧出流だ・・・アタシのオトコにした」

眼鏡の少女に純華がそう答えると、クラスがちょっと騒めく。

軽いどよめきを見せる教室内の空気。

「ハイハイ静かに!」

と、仕切りの姿勢を見せた眼鏡の黒セーラー服が何かと組の事務処理を行なっているらしく、純華と受け答えしながら『校内用』とステッカーの貼られた備品のノートPCでサクサク片付けてゆく。

遠目にはお下げ髪の地味娘、口さがない生徒ならオバサン女子高生などと罵る対象であろう。
しかし根本的な容姿や人格よりも性経験によって引き出されたエロスの匂い、それが彼女を耀かせている。

チラリとモニターを覗いたが、八霧出流という個人名の検索で基本プロフィールは問題なく、家族構成に関して根掘り葉堀聞かれる事はなさそうだ。

「武器防具の持ち込み申請、どうする?」
「ああ、ウェイト入りのショートブーツ、長財布サイズの寸鉄、あと皮だな?出流?」
「は…はい。」


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