白樺学園。
中高一貫の教育で知られる女学園。
文武両道で可憐で貞淑な女性に娘を育てたいという親には昔から支持されており、女性の社会進出が盛んになった現在でも上流階級の家庭からは支持され続け毎年定員の約５倍という狭き門になっている。

１学年が3０人という普通の学校より定員が少ないというのもあるが、この学園出身というだけで得られるステータスを娘に与えたいという親がこの５倍近くいるというのある。
そして、今をときめくアイドルグループ「リアリティ」のメンバー全員と若手女優「荒瀬はるな」と「ＮＡＴＵＭＩ」の出身学園という事もありきらびやかな世界に憧れる少女の憧れの学園にもなっている。
その学園が一昨年より少しずつ変化し始めた。
しかし、その事は外部には漏れない。
それはこの学園が全寮制である事そして、内部の撮影は厳しく禁じられいたことに起因しているが以前は多少インターネット等に洩れ出ていた情報が現在は一切洩れなくなってしまったのだ。

ある男が学園に現れてから……
白樺学園学園寮は中等部１年から高等部３年までの６学年が一緒に住む寮だ。
１学年から６人が選ばれ６人×６人の３６名の生徒が
一緒に生活を行う。
これは下級生を上級生と生活を行う事で目上の人への配慮を学ばせ、上級生は下級生を教育し、よりよい人との接し方を学ばせるというこの学園の伝統である。

１つの寮は３６人の生徒であるが寮生活を円滑に行う為に他に寮長１人、料理係３人の４人の大人が住んでいる。寮長は基本的に学園の教師が兼務している。

しかし、１つの寮は違っていた。
６人の少女が大きな荷物を持ってひとりの女性に連れられて学園の東部にある館にやって来た。
「つきましたよ、ここが貴方達６人が住むことになる寮、通称「菖蒲（あやめ）寮」よ」
玄関先には「あやめの花の絵が飾られている」他にも
藤、百合、菊、桜と花の名前にちなんだ名前が他の5個の寮にも付けられている。