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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 93

その爪は燵摩の首を確実に捕らえていた。
「ば、ばかな。全ての力を使い果たしていたのでは・・・?」
「嘘も使いようだ、実際もう残ってないが、2人の命がかかってたんだ。悪く思うな。」
地に伏した燵摩に理人はそう言って、誠一達を追おうとするが、立ち止まる。
「く、限界か・・・、後は任せたぜ。」
理人はそう言うと、血を吐いて倒れた。
時を同じくして、
「刀ちゃん。」
「ああ、燵摩が死んだ。」
心臓に食いつかれる寸前で蛇の痣が消えた。
「誠チャンかな?」
「いや、橘だろう。あいつは恭介にかなわないのを知っているだろうからな。」
「どっちにしたって、助かったよ。」
やなくはいつもの笑顔を浮かべた。
刀機とやなくは安堵したのも束の間、立ち上がると身を正した…「やはり行くのかい?」やなくはやや険しい顔になった「ああ…現時点では奴らに敵わないだろうが…」「見届ける必要がある…か。誠ちゃんも気になるしね…」「おそらく…」「彼の中の怪物がそろそろ目覚めるね…」
「恭介の卑劣さは目に余るからねぇ・・・」やなくの瞳に殺気がこもる「奴も正気ではいられないだろうな・・・」「でも死に急がないでよ・・・君がいないと生きていけないお嬢さんもいることだし・・・」「フン・・・奴らの足手まといになるつもりはない・・・」「じゃあ僕らは高みの見物としゃれこみますか・・・?」「らしくないがな」
「さてと、才英。報告書は見てもらえたよな?」
場所は変わって第四会議室。才英、甲良は向かい合って席につき、勇牙は窓から景色を眺めていた。
「はい。生徒会、革命派、合わせて300人の生徒が死んだんですね?」「そうだ。そしてこのクーデターは学園内の秩序の回復が目的だな?」「はい」
「それで、この戦いが終わった時、具体的に言えば公主が倒れたとき、学園に秩序は戻ると思うか?」
甲良の事務的な口調に才英も感情を入れずに答える。

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