PiPi's World 投稿小説

香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 80
 82
の最後へ

香港国際学園 82

その刹那が要に切りつけようとした瞬間、巨大な手が刀を受け止めたのだ。
巨大な手の持ち主は、仁王に似たような人物で、それは2人いたのだ。
「だめれすよ・・・要ちゃんをいじめちゃ・・・」
巨大な男2人を従えるのは鳳晶・・・その後ろには誠一がいた。
「ちぃ!・・・前鬼、後鬼かよ!」
そう言った刹那は、昆虫のような複眼を誠一達に向ける。
才英は普通の制服姿で、なにも出来ないので不安そうである。
晶はまるで陰陽師のような格好。
夜栄は女に戻り、巫女の格好でかなり年代物の剣を持っていた。
誠二はやはり、要と同じ山伏姿。
そして、誠一は戦国時代の鎧のような物に陣羽織・・・その陣羽織の背中には大きな3本足の烏が描かれていた。

「へっ、へっ、へっ・・・出てきやがったか、鈴木誠一・・・いや雑賀孫市!」
誠一は刹那を一瞥だけして要の所に行く。
「面目無い・・・御館!」
「強いなアイツ・・・要、これ使え」
誠一が投げてよこしたのは・・・年代物の火縄銃。
要が受け取った瞬間、銃が爆発した・・・いや、要が受け取った瞬間、鉄砲を撃ったのだ。
狙いも付けていないような早業であったが、刹那の甲冑の隙間を寸分狂わず打ち抜く。
要は打ち終えた銃を誠一に投げ、誠一は次の銃を渡し、弾を込める。
かなりの作業のはずが、要の銃撃速度と誠一の弾込めの速度が凄まじく、まるでマシンガンのように弾が発射されていくのだ。
しかもそれが刹那の甲冑の隙間に見事に当たり、火縄銃とは思えない威力であったのだ。

「忘れたかのか?俺の再生能力を」
撃ち込まれた瞬間に傷は跡形もなく消えていく
「所詮はお前達も同じか…人の姿をしていないものには容赦なく非情になれる、どちらが本当の鬼だ…」
そう言うと弾丸を全て叩き落とした
「…晶、俺はお前の…いや、鈴木お前にも俺と同じ苦しみを味あわせてやるよ」
ククッと笑いマントをひるがえし消えた
「大切なものを失う悲しみをな…」
「大切なもの…?」
誠一がハッと顔を上げた
「奈々子が危ない!!」


その頃山伏の格好をした人達に護衛をされながら歩いている奈々子達だったが突然あたりの音が消えた
「知ってるかぁ?音ってのは反対の波長をぶつけると消えちまうんだとよ」
全くの無音のなか刹那の声が響いた
「『絶対の沈黙』(デッド・サイレント)」
そう聞こえた瞬間山伏達が倒れた
「さて、来てもらおうか?お姫様」
口を動かし声を出そうとするが何も聞こえない
「(誠…ちゃん…)」
そこで意識が途切れた
その頃、一人の男が地に伏していた。
倒れているのは、五虎将軍の一人、白鳥秀吉。
そのそばで秀吉を見下ろしているのは、髪が微妙に伸びた、立花理人とその仲間達だ。
「ばかな・・・お前如きに」
「悪いな、大切なモノを守る為にお前らには負けられねぇんだ。その為に俺は6日間もついやしたんだぜ。」
「お前、まさか・・・」
「そう、俺は龍の力を極めた。勝つためでなく、絶対負けない為にな。悪いがあんたには、龍の腹の中にいてもらう。刹那に食われると厄介だし。」
そう言うと理人は空間に穴を開けた。

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す