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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 59

「…北川才英君、よろしいか?」
「え?僕ですか?何でその二人の勝負を止めたりするんですか?」
黒鉄の後ろでは誠一がなんだか喚いてるし、要に至っては「興ざめだ」とか言って、どこかに行ってしまった。
「それは君が友人を見捨てられない性格だからだ。ところで…」
「ああ、はい。分かりました。どこに行けばいいんですか」
「第四会議室に」一言の返事を聞き歩き出す才英。当然だが悠里と眞澄がついてくる。
「ああ、すまないが北川君一人に用があるのだ」
と二人を制する。
二人はとてつもなく反対したが、才英の
「心配ないから」という一言で黙ってしまった。
黒鉄との会話が全く無い内に、第四会議室に着いた。「悪いが、私はここまでだ。後は一人で行け」
「はぁ…」
軽く頭を下げて中に入る才英。
中にいたのは御堂勇牙と真野甲良だった。
「よく来たな。まあ座れよ」
と甲良。
「はぁ。何のようでしょうか?」
と才英。
「ふむ、では悪いが前置き無しで行かせて貰おうか」と勇牙。
二人の説明は大体こういうものだった。
この学校はもはや腐りきっている。だから、風紀委員を初めとする委員会や、革命を企てる生徒を集め、クーデターを起こそうというのだが、互いに相手を信用できないので、彼らを束ねる者が居ないのだ。
「だから、俺らは委員会にも、革命軍でも無い、全く無関係の第三者にこれを頼むことにした」
「そんで俺たち二人で考えた訳よ。ほんとに信頼の寄せられるのは誰かってな」
「はぁ。で、誰なんですか?」
「北川才英という奴だ」

ふ〜ん…すごい奴もいるもんだな。この二人に、本当に信頼の寄せられる!なんて言わせるなんてな…
それに風紀委員や革命軍を束ねるんだから、よっぽど凄い奴なんだろうな〜。北川才英かぁ…
「って!僕じゃないですか!」
「そう、あんただ。あんたなら俺らをまとめる事も出来ると思えた」
甲良が言う。
「だが心配事が一つある」
「心配事?」
「『宵城寺涜狸』『九十九文冶』『大葉勘太郎』『咲守巴』、そしてそいつらまとめる『奥津城やなく』の存在だ」
そう言い顔をしかめる。
「今はどこにも属していないが全員Sランク、やなくに至っては公主と同じSSランクの能力者だ。もし我々に牙を向いた場合」
「ま、公主相手よりたちが悪いな」
甲良が軽く言う。

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