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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 26

かちゃ…ドアを開ける。夜栄は開口一番
「どんな用かは知らないが、誠一を連れていくのはご遠慮いただこう」と言い、それを聞いた生徒会員は
「ふん!それなら力ずく…」
までしか言えなかった。
夜栄に殴られたからである。
「きっさまー!生徒会をなめ、ぐはぁ…!」
「伊藤ーっ!お前ー!もう許さ、げふっ…」
面白いくらいに手応えがない。ただの生徒会であってロイヤルガードではないらしい。
そう思ったとき
  サクッ
といった。刺された。肩だ。
「今晩は。夜分にすみませんね。誠一さんはいらっしゃいませんか?」ナイフのようだ。
今日はどうも肩を刺される日らしい。ついさっき定春にやられたばかりだというのに。
「あ、自己紹介が遅れました。私、佐藤ケイと申します。ロイヤルガードです」
肩のナイフを抜く。刃渡りは六センチ程度あるが、傷は深くない。
「あのー、それで誠一さんは?…」このフォールディングナイフ、手入れは行き届いている。切れ味が悪いというわけではなく、手加減したのだろう。
ここまで見事に手入れされているという事は、専門はナイフか?
「あのー?無視してません?」
そんな2人の間に誠一が割って入った。
「素直に出頭するから・・・コイツの事は多目に見てやってくれんか?」
誠一の問い掛けにケイが答える。
「そう言う訳にはいきませんよ・・・彼は生徒会に逆らってますし」
「じゃあ、俺がその罪も引き受けるさ」
その言葉に、暫く誠一を見詰めていたケイは静かに口を開いた。
「分かりました・・・ふふっ、公主様が求められる方だけありますね」
ケイはそう言って微笑みながらナイフを振る。すると、誠一の胸元がはだけたのだ。

夜栄が血相を変えるが、ケイの方は顔色を変えず言い放つ。
「貴方が暴れたら、彼女を素っ裸で連れて行きますが・・・」
その言葉にケイを睨み付ける夜栄・・・そんな夜栄に誠一は笑いかけた。
「心配するなって・・・ちょっと行ってくるよ」

「あいにく俺は頭が堅くてね!」
「ぴぎーっ!」
また一人、生徒会員が空を舞った。「夜栄!」
「逃げろ、誠一!走れ!」
「しかし…」
「馬鹿が!狙われてるのはお前じゃない!茜なんだ!茜を連れて逃げろ!」
「のげぇ…」
夜栄が生徒会員と戦いつつ叫ぶ。ケイは特に何もしない。それが呆然としているのか、それとも冷静に状況を見ているのか、はたまた動くのが面倒くさいのか、夜栄には判らない。

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