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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 163

が、もう一体のポーンが刀機の腕を押さえ込む。
人間ならばここで怯むかもしれないが、あくまで駒は違った。
そして次なる駒の攻撃は、上だ。
ナイトである。チェス盤の上と同様とんでもない跳躍力である。
「く!」
無茶な攻撃はせず障壁を作り出し、防御体制に移る刀機。
「甘い!」
「なに!?」
刀機の目の前にいるはずのない出雲がいる。バスタードソードを降り上げた出雲が。
こんなに速く移動できるわけがない。一番近かった駒は確か、ルーク。キャスリングである。
それはキングと、場所を入れ替わるという、ルークの特殊能力である。その能力を使い、出雲は一瞬にして間合いを詰めた。利き手は封じられ、上からも攻撃が迫っている。明らかにヤバい状況である。
「チェックメイト!」
出雲は高らかに声を上げてバスタードソードを降り下ろした。
主姫が慌てて近寄っていき、みことは少し苦い顔をするが、主姫を止めると次の瞬間…刀機の右腕からは無数の刃が飛び出し、回りの駒たちを弾き飛ばし、出雲のソードを破壊する…「普通の右腕ではないのでな…」刀機の右腕は巨大な機械剣と化しビショップを破壊した「ま、これくらいはできてくれないと、どうしようもないけどね…でも、ちょっと冷や冷やしたかな…」
「チェスのルールを無視するとは…やれやれゲームをわかっておられない…」「チェスはやったことがないのでな…チェスとは一人対複数で行うものなのか?小細工などせずに己の刀で向かってきたらどうだ?」「…ゲームはまだ終わってはいません…まだ駒は残っていますし」
刀機と距離を空けると笑みを浮かべた
「それに駒ならまだまだありますし」
そう言うと壊した破片が集まり駒が元通りになりさらに新しい駒が現れ数が増した
「ふっ…チェスは駒の数が決まっていたと思うが」
向かってくるポーンを叩き壊しながらつぶやいた
「(だが…軽口を言ってはいられないな…)」
実際数でおされる今の状況はかなり厳しい
こういう場合は能力者を倒せば駒も消えるのだがさっきから駒に攻撃を任せ動く気配がないうえ駒が邪魔で迂闊に近寄ることができない
「(どうする…)」
とその時だった

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