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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 152

「ふぅん…流石はあたしの子ね。でも、ちらっと気づくのが遅いわね」「何で?」
問答は続く。が、あくまで二人とも表情は崩さなかった。不敵に笑っていた。
「あたしに依頼してきた人の回し者がさ、今頃あんたの可愛い彼女をさらってるかもよん?」
「嘘だね?」
「これは本当」
「今度は『根拠は?』とか言わないんだね?」
「だって本当だもん」
「僕は悠里と眞澄が人質にとられても、助けに行くとは限らないよ?」「それは嘘ね」
「根拠は?」
「…ふむ」
と言って英桃は腕を組み、考える。…ように才英には見える。
「あたしの子だからってので、どう?」
そう言う桃英の瞳に、一瞬だが憂いのようなものが走る。
『仲間は見捨てられない、見捨てない』
母子の同じ根拠。たぶん桃英にも才英にとっての眞澄と悠理のような存在がいるのかもしれない。桃英も多少ゆがんでいるが自分と身体を重ね、信頼(侍従?)関係を持つものを無碍に見捨てる事はない。あの暴れん坊きわまりない今泉姉妹が身体を重ねたその時だけでなく桃英を思慕し、今も余計な口出しをしないでいるのが証拠ともいえよう。
「あの子達を信頼してるから・・・」
才英は微笑みながら英桃に言ってのける。
迷いの無いその目・・・英桃はしばし才英を見つめていたが、ふぅーっと溜息をつきながら肩の力を抜いた。
「そんな目で見られたら濡れちゃうじゃない・・・あたしの負けよ」
そして、才英の首筋に抱きつき、身体を摺り寄せる。
いつもながらの母の行動に才英は呆れながらも、今泉姉妹の方を向いた。
「じゃあ、そう言うことで僕は行くけど・・・オシリは狙わないで欲しいね」
「ふふっ・・・才英君なら突かれても突くことはないわ・・・」
「何時でもきてねー・・・」
優雅な午後の一時を過ごす今泉姉妹に別れを告げ、才英と英桃は部屋へと戻ったのだ。


学園屋上
つたやとみことがいた
「なに?つたやん、こんな所に呼び出して〜、!!まさか告白?いや〜困ったなぁ」
「なんで来たん?」
みことのノリに乗ることなく真剣な顔で聞いた
「そりゃあ君が呼んだから…」
「冗談…あんたが呼んで来るようなタマかいな、なんの目的があんの?」
つたやの言葉にやれやれとつぶやいた
「『五神剣』の奪還、もしくはその使い手の抹殺、これが『大国主命』からの命令だ」
「なんでや?なんで神さんが人の世界に干渉するん」
「しらね、俺は年寄りの考えはわからねぇからな、だがもし神剣を五本、一人の人間が持つことになればそれこそ事だからな」
そう言うと腕を組んだ
「結局の所年寄り達は人間を信じちゃいないのさ」
金網にもたれ掛かり続ける
「しばらくは俺がごまかしとくけど最後の神剣『八握剣』がこの学園に現れでもしたら…」
そこまで聞いたつたやが大きく息を吐いた
「なんでそこまでしてくれるん?」
「ま、俺は人が好きだからな。人から学びたいこともまだまだ多いし、年寄りの好き勝手にゃさせないよ」
ニッと特徴的な八重歯を見せ笑った

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