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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 149

「ふうん…あいつも偉く気に入られてるのね。カリスマ性ってやつ?」扉の方から声がする。一番はじめにそちらに振り返ったのは暗路であり、一番はじめに口を開いたのも暗路であった。
「革命派の方ですか?」
扉の前に立っている少女が答える前に、理人が答える。
「ん?違うぞ。俺はてっきり生徒会の人間かと……誰だ?」
再び理人が問う。「え?あたし?」「ったりめーだ!ほかに誰がいる」どうも天然っぽい少女がやっと答えた。
「あたしは北川英桃って言うの」
「北川?ってことは才英の親類か?そういえばどこと無く顔立ちも似てるような…」
「そーそー、そーなの久しぶりに会いに来たんだけど部屋に居なくてさぁ…んで部屋にいた女の子にここにいるかもって聞いて来たんだけど」
そう言い部屋を見渡した
「でもここにもいないみたいね〜」
オーバーリアクションで肩を落とす
「ここで待ちますか?」
「ん〜もうちょっと探してみることにする、もしかしたら部屋に戻ってるかもだし」
そう言うと理人達に手を振り宿直室を出ていった
「危ない危ない、今あいつらに私のことを知られるわけにはいかないのよね」
校舎のなかを歩きながらつぶやいた
「それにしてもどこ行ったのかしら?あの子」
そう言いながら歩く少女は15、6ぐらいか・・・
茶色く染めたボブカットの髪、意思の強そうなパッチリとした目元、臍出しタンクトップにGジャン、マイクロミニのスカート、臍にはピアスまでしてる今時の少女である。
ただ、少し違うのは、15、6の少女とは思えぬ大人びた知性的な表情と、格好の割に優雅な仕草であろうか・・・
どこかしら育ちの良さを醸し出していたのだ。
ふと、英桃は窓の外に目的の人物がいる事を発見したのだ。
2人の少女に囲まれ、外で食事を取る才英・・・
彼女は窓から外に踊り出ると、つかつかと才英の所へと進んでいったのだ。
「久しぶりね、才英・・・可愛い子2人とお食事なんて、やっと春がきたの?・・・紹介位しなさいよっ!」
英桃を見て口から食べ物を落とし硬直する才英・・・悠里と眞澄は、才英と英桃を交互に見て不思議がる。
「・・・桃ちゃん!?・・・なんで此処にっ!!」
「才英・・・妹?、それとも親戚?・・・」
問うた悠里にぼそりと呟いた才英の言葉は、2人を驚かすに十分な言葉であった。
「・・・実の・・・ママ・・・なんだ」

どう見ても、目の前の少女、英桃は15、6歳にしか見えない。
若作りとかそんなレベルじゃない・・・完璧に若さを保っているのだ。
「北川英桃、36歳・・・7人の子供の母親で、姉ちゃんが子供作ってるからお婆ちゃんでもあるかな・・・」
「失礼ね!、女の子の歳を言うなんて・・・あたしは永遠の16歳よっ!」
『永遠の16歳』が笑ってられないぐらい、悠里と眞澄には全く冗談にしか思えなかったのだ。
「とりあえず、才英の部屋に案内しなさい・・・そこでこの子達の紹介を聞くわ」
英桃に促され、才英達は部屋へと向かったのだ。

才英にとってこの母、英桃はある種天敵であった。
見た目少女の外見だけじゃない。自由奔放な母は、性に対して開放的すぎて子供達はみんな父親が違う、と言うか誰か分からない。
しかも、7人の子供の内、男は才英だけで、その才英を誘惑し襲いかねない危険な母であった。
だから才英は家を出たとき心底ほっとしたのだ。
「こっち来て2人の美少女とハメ狂ってるなんて・・・ウチにあたしを筆頭に美少女ばっかりいるのに!・・・」
「あのねえ、桃ちゃん・・・お願いだから母親の自覚持って!」

才英の戒めるような言い方に桃英も反論する。
「しばらく会わない間に言うようになったじゃない」
腰に手を当てほっぺたを膨らませる姿は愛嬌があるが才英には通用しない。
「じゃあ母として言わせてもらうけど、二人の女の子と同時に付き合うなんて不純よ!」
自分の事は棚にあげておいて、人差し指を才英に突きつける。
「二人は才英の事が好きなのは分かるけどーこのままじゃ才英の為にもならないの」
呆気に取られている才英達を後目に桃英は涙を拭く真似をする。
「だからっ二人には勝負をしてもらいまぁすっ!」

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