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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 114

『それなり』の…なるべく中立の戦力…などと思案に暮れながら校内をうろつく誠一。
『ああっ!痛っ痛ぁぅ!』
校舎裏…日課のように今泉姉妹がレイプ行為に励んでいた。
「同級生からお金を巻き上げるなんて…いけませんわ?ねぇ姉さま?」
「そんな娘に限って処女…んっ!」
びゅるるっびゅるるっ…

別にこれは今泉姉妹に限った話ではない。
革命派の大半は、治安の無くなった学園で、暴行、殺人、恐喝、強盗、強姦・・・等々を繰り返していた。
彼等もまた『正義の革命組織』とは程遠く、真剣に学園を良くしたいと思っているのは甲良ら数人しかいない。
大半はこの治安無き学園を謳歌していたのだ。

そして、才英、悠里、眞澄を連れた誠一は校内のとある場所へと向かっていた。
それは、広大な裏山の一角・・・そこにある古いお堂に向かったのだ。
「刹那・・・いるんだろう・・・」
お堂の前で静かに誠一が言うと、お堂の中から声がしてきた。
「少し待ちやがれ・・・」
そして、完全武装で出てくる刹那・・・
「御当主自ら俺を殺しに来るとは・・・ご苦労な事だ・・・」
「いや、殺し合いに来たつもりはないんだけどなぁ・・・」
刹那にむかってそう言う誠一。
「あのさ・・・悠里さんのコートの中・・・人も入って大丈夫らしいから、そこに隠れてて欲しいんだ・・・この一件が片付くまで・・・」
誠一の意外な申し出にあっけに取られる刹那・・・しかし、警戒を解かず誠一に詰め寄る。

「なぜ、貴様は俺を助ける!・・・」
「君を助けるんじゃないよ・・・銀城先生を助けるんだよ・・・」
穏やかな表情の誠一は、寂しそうに笑うと言葉を続けた。
「主姫も僕もそうだけど・・・立場ってやつは厄介なものさ・・・自由どころか自分の意志さえ許されない・・・誠二も鳳家の立場で生きるしかないからああするしかなかったし・・・それに君は本当に晶を殺せるのかい?」
「殺してやるさ!・・・誰であっても必要ならな!!」
壮絶な笑みを浮かべながら誠一に言ってのける刹那だが、誠一は首を振って言葉を発した。
「嘘だね・・・今まで殺せるチャンスがあったのにしなかっただろ・・・それに君は晶を誤解している。あの子は恐ろしい子だよ・・・」
「恐ろしい?・・・あれが、かぁ?!」
「じゃあね、君は人をなぶり殺しにしながら、それに快感を感じた事はあるかい?」
刹那も殺人鬼であるが、人殺しに快感は感じたことが無い・・・ただ、相手を倒して、結果相手が死んだ。相手の死に感情を抱いたことがなかった。

「晶はね・・・誠二と自分の父親を殺しに行った時・・・自分の父親を散々嬲って、それで秘所を潤ませていたんだ・・・そして、父親をこれでもかってほど惨い殺し方をして絶頂を感じ、その時誠二と初めてセックスしたらしい・・・あの子にとって殺しは快楽・・・不幸な事にね・・・」
悲しそうに呟く誠一・・・刹那も妹の本性を聞かされ呆然としていた。
「僕はもう・・・一族を闇のままにしたくない・・・だから君には生きててもらわないといけないんだ・・・」
刹那は誠一を見つめつづけていた・・・そして、武装を解くと鬼神刀闇烏を誠一に向けて投げたのだ。
「好きにしろ・・・これで殺されたって文句言わねえ・・・」
誠一は剣を受け取る。剣は誠一の手の中で抵抗するように暴れるが、誠一が念を込めると大人しくなったのだ。
「流石だ・・・鬼を手懐けやがったな」
簡単に剣の鬼を制御した誠一に刹那は感嘆の声を上げた。
「じゃあ、能力を封じるから、先生と一緒に隠れてて・・・もう、先生を不幸な目に合わせたら駄目だよ」
誠一がそう言って刹那の能力を封じると、悠里のコートの中に2人を匿ったのだ。

「色々と有難うね・・・才英くん・・・」
女の子の誠一の殺人的に萌える笑顔を向けられて、一瞬鼻の下が伸びる才英だったが、悠里と眞澄に思いっきり足を踏ん付けられてしまった。
「じゃあ、僕は主姫と一時休戦の話をしに行くよ・・・」
「できるの?・・・彼女と??」
才英の言葉に、誠一は肩を竦めてみせた。
「難しいね・・・主姫は相手に奴隷としての服従しか求めないから・・・服従できないものは敵、すぐ倒すかどうかは別としてね」
実際、主姫にとってやなくや刀機さえ従わなければ倒す相手でしかない・・・彼女は友達と言う関係を信じないし、言葉だけも信じる事はない。
厄介な交渉相手だが、現状を考えると主姫と組むのが、この混乱を治める最善の方法だと誠一は思えた。

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