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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 108

しかし、才英の手が誠一の胸に触りかけたその時。
バァーンッ!!!
壊れんばかりにドアが開く。そして、そこには鬼と言ってもまだ優しいぐらいに怒りに燃える悠里と眞澄の2人。
「ゆ、悠里。眞澄。」
才英が呻くか、2人は怒りのあまりに言葉すら発しない。
悠里は才英の前に立ち、首根っこを掴み外に引きずっていく。それに、才英の服を持った眞澄が続き、「皆さんおさがわせしました。どうぞ続けて下さい。」
そう言って、出ていった。
「ギャァァァッ・・・・!!!!!」
才英の断末魔が廊下に響き、誠一達は冥福を祈った。
「ハハハハッ!!そいつは災難だったな。ハハハハハハハハッ!!!」
「笑いすぎ。理人君、ひでぇ。」
いつもの部屋に理人と包帯でミイラ状態の才英、そして恐怖の2人がいる。
「まぁ、浮気したお前が悪りぃな。」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
何も喋らない悠里と眞澄はいまだに顔が怖い。
「で、何か分かったの?」
「ああ。才英はこの学園の経営母体である財団の財力がどんなもんか知ってるか?」
「・・・知らないなぁ。」
「小国の国家予算並らしい。そして、その財力を使っていろんな国に資金援助してる。」
小一時間後、ズタボロになった才英が保健室を訪れた…酒くせえ…。
「コラぬえ!オマエも飲まんかぁ!」
半ば予想通り、飲んだくれている銀城。嬉舞羅ぬえが酌をしていた。刹那は奥のベットで静かに寝息を立てている…。
『こんな所を狙われたら…』
才英らしい…というか、人として普通な意見が通るような状況ではなかった。
「資金援助!?なんの?」
「その国の国家プロジェクト・・・・、その企画段階からこの学園は関わってる。そして、そのプロジェクトの中に、刀機やカナンが生まれたプロジェクトもはいってる。」
「ホントに?」
「ああ、それともう一つ、どうも近年、能力者を例年より多く受け入れてる。2、3倍って所かな。」
「2、3倍?」
「しかも、貧しい家に生まれた能力者にはその家に多額の金を払ってでも連れてきてるんだ。ほとんど身売りだな。」
「どういう事だろう?」
「さぁな。皆目見当もつかん。」
「でも、よく調べたね。」
「剣護がこの学園のメインコンピュータから見つけた情報だから、信頼性は高い。」
「剣護君が!?」
「あいつ、あれでも電子工学の天才でな、MITから留学薦められたこともあったな。」
人には意外な特技があるもんだ、と才英は感心してると、理人が屋根裏に入っていった。
「またなんか分かったら報告する。」
そう言って、理人は消えた。

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