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学園の牝
官能リレー小説 - 学園物

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学園の牝 114

そして運命のあの日、いつものようにケンカをした浩二は父、勇太郎に呼ばれてリビングへとやってきた。
その時、浩二はまた説教されるのかと面倒くさそうな態度でやってきたが・・・。
その日はいつもと様子が違っていた。
父の両隣には明日香と茜が何かを覚悟した表情で座っていたからだ。
まるで死刑囚が目前に迫った死を覚悟したかのように・・・。

「・・・来たか。座りなさい」

勇太郎に促され、浩二は今までとは違う状況を観察しつつ向かいのソファに座る。
ソファに座ってからの父の第一声は浩二の予想通りの者だった。

「またくだらない理由でケンカをしたそうだな」

浩二は答えない。反論したところでムダだとすでに悟っているのだ。
必要最低限のことだけ答えて、あとは黙っていればやり過ごせる。
浩二はそんなことを考えながら早くこのうっとうしい時間から解放されることを待っていた。
しかし浩二は忘れていた。
この日はいつもと違い、明日香と茜の様子が違っていたことを。

「・・・ふぅ。まただんまりか。
 そんなに不満があるならこの2人をおまえの専属奴隷にしたらどうだ?」
「・・・?」

いつもと違う父の言葉に、浩二はわずかに顔を上げる。
当然だ。茜はともかく、明日香はすでに自分の専用なのだ。
それなのに『2人を専用奴隷にしろ』とはどういうことだ?
いやそもそも2人に不満をぶつけろとはどういうことのなのだろうか?
いつもと違うことばかりに、しだいに浩二の心に大きな波紋が広がっていく。
「さっきから何を言ってんだよ、父さん。
 オレがケンカすんのとコイツらを専用にするの何の関係があるのさ?
 そもそも明日香はとっくにオレの専用だろ?」

わけのわからない話の展開に、浩二はたまらず父、勇太郎に疑問をぶつける。
勇太郎は予想の範囲内だと言わんばかりの落ち着いた様子で、彼の質問に答えた。

「浩二。おまえがどんな理由で暴れているのかは知らない。
 いくら聞いてもおまえが答えてくれないくらいだ、よほど言いづらいことなんだろう?」
「・・・・・・」
浩二は答えない。
もっとも勇太郎も返事を期待していなかったようで、そのまま話を続ける。

「だがどんな理由があろうと、意味もなく暴力を振るうことはいけない。
 どんな理由があってもだ。
 ふるっていいのはただ1つ。
 大事な人たちを守るときだけだ」
「・・・?」
「だから父さんはおまえが意味もなく暴力を振るわないように、枷をつけることにした」
「・・・かせ?」

もって回った言い回しに、『かせ』という聞き慣れない言葉に浩二は首をかしげた。
まあ、小学生で枷なんて言葉を知っているほうが問題あると思うが。

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