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痴女の世界
官能リレー小説 - 痴漢/痴女

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痴女の世界 2

ソフトのファイルをドラックすると、まどかの送信フォルダに移した
パソコンに最後の警告文が赤いバツ印とともに表示される
【このデータは受信者の人生に大きな影響を与える恐れがあります。】

今思えば、僕はこの警告がでたときに思いとどまるべきだった。このソフトはそれほどまでに恐ろしく、おぞましい狂気を宿した悪意をはらんだ代物であったのだ。
 
 ああ。そうだ。そのときの僕はろくに考えもせず、軽い気持ちでその警告文をかき消した。そして数秒後には、その狂気は彼女らの携帯端末に送信されていたのだ。

この手記を読んでもらった皆さんに、その当時の臨場感を伝えるために私はあえて、現在進行形で序章をつづった。しかし、この浅はかな考えが愚かな行為であったということを皆さんには理解してもらいたいのだ。

こののち我が家に襲い掛かった悲劇について、日付を記しておこうと思う。
ただ、この話は世間のニュースで流れたことがある。この独房に閉じ込められた自分にとっては些細な事柄ではあるが、関係したものには恥辱をさらすことになるかもしれない。そのため、具体的な年は記さないでおこうと思う。

某年 7月22日これがこの事件の序章だった
パソコンのモニターを見ていると、デパートを出たところでママに男が近づいてきて何か話し始めた。
「お姉さん、俺とラブホに行かないか?」
「え。わたしですか?」
「そうそう。まあ、いいからついて来いよ。」
男はママの腕をつかみ駐車場に止めてある車に乗せた。いつものママもよくナンパされるけどすぐ断って逃げるのに。


車がホテルに到着したのは、17時半ごろだった。
そこは山の中腹にある、古びたホテルだった。中が見えないように設置されているであろう赤い垂れ幕のような布は長年の風雨にさらされて、色あせていた。
 時間にして2時間以上も運転していたことになる。
 一目を避けるという目的もあるのだろうが、今回この男があえてこれほど離れた場所をえらんだ理由に僕は気づいた。
 このパソコンの中継は彼女の携帯のカメラから入ったものだった。そして、2時間の間彼女はまるで取りつかれたように携帯を操作しつづけていたのだ。
 普段は車酔いが激しいため、彼女は決して画面を長時間眺めたりしない。
 30分、1時間と時間を経過するごとにその表情は狂気を帯びていくのがわかった。
 あの、男は明らかにこのソフトの存在を知っている。
 僕の背筋から汗が流れ落ちるのを感じた

「家のほうは大丈夫なんですか?」
駐車場で男が言った。さっきの粗暴な態度からすると不自然なほど丁寧だ。
「いいのよ。だって私がこうなってしまったのは、あの子のせいなんですもの。」
彼女はすでに僕がしっている人ではなかった藤原まどかという一人の女がそこにいた。
「ほう、ではあのソフトを使っているのは?」
男は意外そうに彼女を見た。
「そうよ、今もみているんでしょうけどね、もう私が家庭に束縛される必要なんてないの。もう私は一人の女として開放されたかわいい子猫。いいえ、とっても怖い狼さんなんですもの。」

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