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喫煙乙女
官能リレー小説 - アブノーマル

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喫煙乙女 2

幼稚園で人形劇を見ていた。薄暗い席でみんなが夢中になって舞台を見ている。そんな中、俺はななめ前に座るミミちゃんのようすが目にとまった。
規則正しいリズムで、口もとに手をやるミミちゃん。俺の妄想がだんだんふくらんできた。
ミミちゃんが人形劇を見ながら、タバコを吸っているようすが浮かんできたんだ。俺には見えるミミちゃんが持ってるタバコ。口もとに手をやった時、煙を味わって、手を放した時、煙を吹き出す。あの規則正しい手の動きは、ミミちゃんがおうちでタバコ吸う時のリズムなんだ。俺はもう人形劇そっちのけで、ミミちゃんを見つめながらズボンに手をいれてオチ●チンをさわりはじめた。
「どうした、おなかでも痛いのか?」
突然隣に座ってた男の子に声をかけられて、「違う、ちょっと…なんかムズムズして…」とごまかした。隣のことなんか眼中になかった。
  ──────
時は流れ、俺は小学三年生。だいぶ妄想にもみがきがかかっていたのと、喫煙乙女が集まるスポットなんてのを意識するようになったのとで…どちらにせよ、変な男だった。
妄想では、マンガ雑誌で可愛い女の子のいるコマを見つけると、それにトレーシングペーパーを重ねて写しとり、女の子の手や口もとにタバコを描きくわえて喫煙乙女にしたてあげるなんて事をやってた。たまに掲載の時点で喫煙乙女が描かれていると、飛び上がって喜んで切りぬいた。
マンガでは多少見かけるものの、ホント「喫煙乙女の写真」なんて見かけなかったのだ。たまに「不良少女」の演出でタバコをくわえた女性の写真なんかが雑誌に掲載されたけど、それは俺の好みとは違ってた。
俺は俺で変にこだわりがあった。可憐な女の子や清楚なお嬢さまがタバコを手にしてる「ギャップ」を求めた。「いかにも吸いそうな女性」が吸っているのでは俺の性(しょう)にあわなかった。
喫煙乙女の集まるスポットっていうのは、団地のハズレの電話ボックスだった。ボックスって言っても、公衆電話と電話帳だけが入るだけのものだ。だけど携帯などまだない時代、日が沈んであたりが暗くなると、女学生がそれを使いに訪れるのだ。日によって訪れる女の子は違ってたけれど、みんな電話でおしゃべりしながら、タバコの煙を味わっているのだった。
お気に入りの女の子がいた。中学の制服を着た子で、他の子はみんなはじめからタバコをくわえてるんだけど、彼女だけは はじめ普通にしゃべってて、途中でタバコを取り出して火をつけるんだ。「中学生の女の子」から「喫煙乙女」になる瞬間…俺はそれを、植え込みのかげからオチ●チンをいじりながら見つめていた。

ただ、その楽しい場所はあっという間にいかつい方々のたまり場になってしまった。「喫煙乙女」たちはタバコは吸うけど「非行」ではなかったのになぁ。


すでにチラッと述べたが、俺は「喫煙乙女」への条件がいろいろとある。どんなのでもいいわけじゃない。
まず喫煙乙女に似合うタバコは、フィルターの部分が茶色いタバコだ。全体が白かったり、葉巻みたいに全体が茶色だったりするのはイマイチ絵にならない。
そして「エクストラロング」と言うのか、すごく長いタバコが女の子にはふさわしいと思う。でも、そのタバコを根元まで吸うようでは台なしだ。
灰皿を吸殻で山盛りにするような女の子はいただけない。そして、タバコが吸えない時間が長いとイライラしてくる女の子もイヤだな。「なければないでいい」って程度でタバコと付き合ってるような感じがいいけど。
あんまり書き並べると、めんどくさい奴になるからやめとく。
  ─────
小学五年生ともなってくると、そろそろ自分で喫煙乙女を「プロデュース」してやろうかという野心がわいて来た。
近所にレルちゃんっていう、五つくらいの女の子がいた。かわいい子だけどにぎやかなのが苦手らしくて、いつも団地の階段の踊場で遊んでた。
そんなレルちゃんに、「こんにちは」から声をかけた。
「こんにちは…」そう答えたレルちゃんの横に俺は座った。
「…レルちゃんのパパやママは、タバコ吸うのかな?」
「ママは吸わないけど、パパは吸うよ。」
「パパがタバコ吸うのって、好き?」
「好きじゃないけど…でも、パパはおうちではあんまり吸わないの。」
「ふーん、そうなの。」
「うん。お出かけした時とかに吸うの。」
俺はポケットから、「小道具」を取り出した。
「レルちゃん、これ、何だと思う?」
「……タバコ?」

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