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学級委員長
官能リレー小説 - ツンデレ

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学級委員長 2

「ちょっと隼人〜待ってよ〜。」
山口隼人の後ろから声をかけるのは幼馴染の瀬戸優衣である。
「優衣、遅刻するよ。早く!全く何回チャイム鳴らしても起きて来ないんだから。」
「ごめんってさっきから何回も言ってるわよ!ママも出かけちゃってたんだからしょうがないじゃない。」
「高校生なら自分で起きなきゃ。」
「分ってるわよ〜。」
キーンコーンカーンコーン
「ぎりぎりセーフだ。」
「はぁ…間に合った…」
「二人とももうちょっと早く来なきゃだめよ。」
学級委員長の南雲瑠璃がやってきた。
「あ、委員長!」
「私が悪いんです〜。隼人は〜私を起こそうとして〜待っててくれたんです〜。」
「まぁ良いけど。」
瑠璃はちょっとムッとした表情を見せた。
(隼人君とあんなに親しく話すなんて……瀬戸優衣、貴方は不倶戴天の敵よ。)
瑠璃は密かな想いを隼人に向けていたのである。
さて、この学校はさほど学力が高いわけでもなく、中程度の学校である。進学校ではないので、それほど勉強に煩くないが、他方、部活や行事は盛んである。勉強一色の学生生活は避けたいと言うのが今の校長の意向でもある。生徒会に独立した「学園祭部会」があり、その下に合唱祭運営委員、文化祭運営委員が置かれているのもこのためである。
「今回の議題は、合唱祭と文化祭を別個のものとはせず、一続きの行事として総合順位をつけたいという目安箱へ寄せられた意見についてね。」
生徒会長の工藤麗華が生徒会役員会議で口火を切った。このような学園祭関連の会議の場合招集されるのは、学園祭運営委員三役(委員長、副委員長、書記)と各学級委員長である。ここで骨子を決め、合唱祭運営委員会、文化祭運営委員会、クラス委員長会で話し合うのだ。
「は〜い!」
学園祭部を取り仕切る学園祭部会長の桑田由梨が手を挙げた。
「はい、桑田さん。」
麗華が指名すると由梨は
「ここで総合順位について決めてしまって良いのか話し合って決めるのですか?」
と言った。麗華は
「この話を各委員会に持ち帰って話すのも手ですが、学園祭関連の会議で決定権は我々にあります。」
「はい!」
瑠璃が手を挙げた。
「南雲さん。」
「決定権があってもここで決めてはいけないと思います。」
「なるほど。委員会に持って帰りますか?」
「各クラスで話し合うのが良いと思います。」

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