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下克上
官能リレー小説 - スポーツ

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下克上 4

もちろん、プロから声がかかっただけで終わったわけではない。
それにこれからの野球人生のほうがさらに厳しい道のりが待ち構えている。

育成選手には支配下選手と異なり契約金はない。
支度金というものは存在するがそれも支配下選手と比べるとその半分よりも少ない。
背番号は3桁の数字で、二軍の試合にしか出場できない。
それに福岡ホーネッツの場合は育成選手の数自体も多くより厳しい競争の中を生き抜く必要がある。

「ありがとう、俺頑張るよ」
「うん!だから、早く戻って着替えよっ」
「野球部の子たちも待ってるし、新聞社に頼んで取材もしてもらえるんだから」
「マジっすか!」

「………今夜は長そうねぇ」
「孝太郎くんは明日お休みにしてあげてもいいけど、凛ちゃんもほどほどにね?」

辺りは真っ暗になったころ、孝太郎は制服に着替えて高校のグラウンドに現れた。
野球部の仲間たちがユニフォーム姿で出迎え、孝太郎を担ぎ上げて胴上げ。
その後、やってきたスポーツ紙の記者の取材を受ける。

小さな田舎町、始まって以来の大騒ぎ。
たとえ全体の一番最後、育成枠であっても町出身者初めてのプロ野球選手誕生である。

「あきらめかけた夢がかなった。指名されたのは一番最後だけど、ここから努力して世代ナンバーワンの選手を目指します」

孝太郎はそう力強く、記者に対して語った。


ドラフト会議から2日後、穂高高校には孝太郎を指名した福岡ホーネッツの担当地区スカウト・黒柳真一が訪ねてきた。
改めての指名挨拶である。

「うちの生徒をプロ球団が指名してもらえるなんて…本当にありがとうございます」
「いえいえ…立木くんはプロの世界でもやっていける、それだけの能力があると我々は思っていますから」

深々と頭を下げる校長に対し黒柳も笑顔を見せる。

黒柳は現役時代、ホーネッツで11年間投手としてプレーした。
速球派の右の中継ぎとしてチームの優勝にも貢献し、現役引退後は二軍の投手コーチを務めた後3年前からスカウトに配置転換となった。


「立木くんをここに呼んできましょうか…今は授業中でしょうけど彼にとってはここでお話しするほうが重要でしょうし」
「ああ、ありがとうございます」

校長がいったん席を外し外にいた教師に孝太郎の居場所を尋ねる。


そのころの孝太郎は―

「んぅっぅぅぅううっ!?っっあぁあぁっ!」
「亜沙美先生、声はほどほどにしてくださいって」
「だっ、だってぇっ、孝太郎くんのがすごすぎてぇええぇぇっッ」

今の時間は授業の真っ最中だが、ほぼ進路の確定した孝太郎にとっては意味のない時間である。
そこで―体力も性欲も旺盛な孝太郎に設けられたのは、人気のない場所での、濃密な時間である。

今その相手をしているのは孝太郎の担任でもある亜沙美であった。

「はぅんっ、あんっ、いっいっいくぅううぅぅっっ」
「亜沙美先生、出しますねっ」
「んぁああああっっっ…しきゅ、子宮の奥までっ孝太郎くんがっっ」

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