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女子スイマーのミラクルバイト
官能リレー小説 - スポーツ

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女子スイマーのミラクルバイト 10

 由梨がここでもつぶやく。
 光華学園。小学校から大学まで「お嬢様」のイメージで固めている女子学園。
 「きっと、セパレートの水着着るのも初めてなんじゃないかな」
 恵理香も彼女らを見ながらつぶやく。
 遠くから見ても、彼女らはこの水着姿を恥ずかしがっているようなのは伝わってきていた。
「エントリーナンバー5番、プリティマーメイドなりー」
背が高くスタイルもいい大人っぽい8人が立ち上がる。
「お姉ちゃん?」
いつも落ち着いている由梨が珍しく声を上ずらせた。関西へシンクロ留学しているはずの姉、由真がいた。由真は由梨と同じスイミングスクールに幼稚園の時に入ったが、中学に入るのと同時に競泳コースからシンクロコースに移った。メキメキと頭角を現した由真は高校入学の際に日本代表の元監督が社長を務めるクラブにスカウトされて関西に移り住んでいた。大学を卒業してもシンクロを続けていて、日本代表にもなっている。そんな姉がこんな水泳大会に参加していることを由梨は理解できないでいた。

「エントリーナンバー6番、ダウンタウンギャルズなり!」
「私たちだ!」
由梨たち8人が水で透けた部分を気にしながら立ち上がり、緊張気味の面持ちで一礼する。
「由梨!」
しばらく顔を合わせていなかった妹を見つけて由真が声を上げる。
「由真さん、妹さんいてるって聞いたけど、水泳してはるん?」
「うん。インカレに出れるかどうかのレベルだけど、競泳を…」
チームの後輩からの質問に顔を赤らめながら応える。
  由真と目が合った由梨は、会釈した。思わずかなり目上の存在に感じてしまったので。

 「エントリーナンバー7番、オープンガールズなりー」
 立ち上がった彼女らは年のころは大学生当たりっぽかった。その彼女らが他のチームの目を引いたのは、水着がかなり透けてしまっているのに、堂々としていること。
 「あの子たち、もとから透けるって知ってて覚悟してたのかなぁ…それとも…」
 恵梨香が独り言を言った。

「最後はエントリーナンバー8番、デンジャラスクイーンズなり!」
美魔女といわれるような40代以上の集団が、とりわけムチムチのボディを見せつけるようなビキニを身に着けて立ち上がる。
「ちえ先輩がいるじゃん!」
春香、みゆ、由梨の3人が驚きの声を上がる。夏休みに臨時コーチとして顔を出しているOGの杉本ちえがチームの中にいる。ちえは背泳ぎが専門でインカレで2回、日本選手権で1回優勝したことがあるレジェンド的な存在だ。3人に目が合ったちえは笑顔で手を振っている。

「さぁ、皆の衆、全力で競技を頑張るべし! 賞金が待ってるぞよ」
春夫の一言でいよいよ幕が開く。

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