ふたなり相撲 1
ここは、本来の世界とは少し違った世界。この世界には、ふたなりと呼ばれる女性たちがいた。
ふたなり…すなわち女性でありながら、股間にチンポを生やした者達のことである。当然マンコもついており、睾丸はついていないが、射精して相手を孕ませることも出来る。
そしてふたなりの最大の特徴は、普通の女性や男性よりも性欲が強すぎることである。
ふたなりは誰しも絶倫。一度に五回以上の射精をする者などざらである。その上肉棒の太さ、大きさ、逞しさもそこいらの男なんぞよりも勝っている。
そんな絶倫揃いのふたなりたちの間では揉め事が起こった場合、揉め事の決着をつけるための方法がある。その揉め事の決着をつける方法…それは、相撲だ。
といっても、ただの相撲ではない。ふたなりにとっての自慢である自分の肉棒と相手の肉棒を絡みあわせるチンポ相撲だ。
肉棒と肉棒をぶつけ合わせ、先に射精した方を負けとする勝負方法だ。ふたなりたちはずっと昔からこの方法を用いて戦ってきたのだ。ふたなりとしての意地とプライドを賭けて。
そしてここにも自分の肉棒に自信をもったふたなり少女がいた。
腰まである黒い髪をポニーテールにした小麦色の肌にパッチリとした大きな目。はち切れんばかりに実った果実を思わせるFカップ相当の巨乳に活動的な印象のある少女。
彼女は西藤愛梨。16歳になるふたなり少女だ。
良く晴れた晴天の下、愛梨は行くあてもなくぶらぶらと散策をしていた。
「はぁ〜あ。家にいても退屈だったから、外に出てきたけど…あんまり変わんないな〜。やっぱり退屈だよぉ」
そう言って、愛梨は大きく伸びをする。大きな胸がプルンと揺れた。
「こういう時は、誰かと思いっきり相撲がしたいなぁ。最近やってないから精液のほうも溜まっちゃってるし。オナニーじゃいまいちだし。あーあ、誰でもいいから相撲取りたいなぁ。誰かあたしと相撲取ってくれないかなぁ」
ぶつくさ言いながら歩き続ける愛梨。その様子からかなり欲求不満なのが見て取れる。ふたなりの性欲はオナニーぐらいではいくらやっても解消されないのだ。
「早いとこ誰か見つけないと、性欲溜まりすぎておかしくなりそう」
そう言って愛梨はふと足を止めた。
「あれは…」
向こうから愛梨の同級生の一人の少女が歩いて来るのが見えた。彼女の名は東谷沙希。愛梨とは対照的な白い肌にロングストレートの黒髪、整った顔立ちに切れ長の二重の目、そして彼女もふたなりだ。
向こうも愛梨に気付いたようだ。沙希はクラス委員長をしている真面目な優等生で愛梨とはウマが合わず、普段から何かと対立していた。向かい合う二人のふたなり美少女…視線と視線がぶつかり合って火花が散る。先に口を開いたのは沙希だった。
「あら西藤さん、奇遇ね。こんな昼間から股間を膨らませて…何かイヤらしい事でも考えてたのかしら?」
沙希の言うとおり、愛梨の肉棒は半ば勃起しかかっていた。負けじと愛梨も言い返す。
「委員長こそ、私のチンポ見て一気にフル勃起したじゃん。私のこのチンポをマンコに突っ込まれてヒィヒィよがる妄想でもしちゃった?」
「な…なんですってぇ!?」
沙希は顔を赤くしていきり立つが確かにその通りだった。
どれだけ優等生を気取っていても、沙希もまた性欲過多のふたなり少女。胸の奥ではドロドロに溜まり切った精液を思い切りぶちまけたいと日々思っているのだ。ただそれを表にだすようなことは沙希はしないのだが、愛梨には沙希のそういうところが気に入らないのだろう。
「だいたいあんた気に入らないのよ。あたしと同じふたなりのくせに性欲を押し込めていい子ちゃん面してさ。どんなに真面目な優等生ぶっても頭の中はチンポのことで一杯なんでしょ?その勃起したチンポがいい証拠よ」
図星を突かれながらも沙希も愛梨を睨んで言い返す。
「私はあなたみたいにところ構わず動物みたいに発情するのが嫌なだけ。ふたなりだって人間よ。いくら性欲が強いからってふたなり皆があなたのような万年発情期のケダモノだなんて思われたくないわ」
毅然と言い放つ沙希。だがその言葉も愛梨にはふたなりの本性から目を背けるための言い訳にしか聞こえない。
「はあ〜、やめやめ。こんなところであんたと言い争ったってきりがないわ」
そう言ってつまらなそうに手を振る愛梨。
「そう。ならどうするのよ?」
険しい目のまま訊く沙希。
「決まってるじゃない。あたしらふたなりが気に入らない相手とケリをつける方法は昔から一つだけよ。そうでしょ?」
挑発的な笑みを浮かべる愛梨。
「そうね。不本意だけど、そこだけはあなたと同意よ」
愛梨の意図を察した沙希。表情が真剣なものになっていく。
「やろうじゃないの…チンポ相撲を…」
「…いいわ。いい加減、白黒はっきりさせましょう」
二人は互いに一歩前に踏み出す。勃起したチンポがスカート越しに触れ合う。
「でもこんな道の真ん中じゃなんだし、場所を変えない?」
「いいわよ。邪魔の入らない所でとことんやり合おうじゃない」
沙希の提案に頷く愛梨。
「いい場所を知ってるわ。着いてきて」
愛梨はそう言うとクルッと背を向けて歩き出す。特に文句も言わず沙希は愛梨の後を追う。