熱くたぎるもの 2
キュンッ…
キルリアの心の奥に、つままれた様な一筋の刺激が走った。
「っ……。」
「キルリア?どうかした?」
「あ、いや、なんでもないの…。」
キルリアは慌てて首を振った。その気持ちが、何か悪いもののように感じたからだ。そして、またいつもと同じように身体を密着させる。
「んっ……!」
今度はより強く、はっきりと感じた。身体の芯が微かに熱を帯びている。胸ではない、身体の奥の奥、どこかキルリアが知らないような部分だ。
「キルリア、やっぱり怪我してるんじゃ…?」
「…だ、大丈夫、大丈夫!ほら、こーんなに元気よ!!」
キルリアは少年から離れ、片足を軸にくるくる回って見せた。
それでも、身体の熱は冷めなかった。
未知の感覚に、キルリア自身が一番困惑していた。
(身体…暖かかったな…)
気がつくと少年のことを考えてしまう。今まで家族のように接してきたのだ、恋愛感情などあるはずもない。それでは、なぜこんな気持ちになってしまうのか。それはキルリアにも検討がつかなかった。
その夜、キルリアは今まで通り少年の寝袋に入って眠るつもりだった。
「キルリア、おいで。」
少年は寝袋に入ってキルリアを呼ぶ。
キルリアはそれに応じてその中に入る。身体を寄せ合うと、昼間のような違和感に襲われた。身体の奥が熱くなり、鼓動が高まってゆく。キルリアはその感覚から逃れようと目を閉じるが、一向に収まる気配はなかった。
夜も深まり、少年の寝息が聞こえた頃、キルリアはこっそりと寝袋から抜け出した。
月明かりが照らす開けた場所を見つけると、そこで腰を下ろした。
キルリアが違和感を感じていたのは胸だけではなかった。そっと足を開き、その間の性器を覗き込むと、ぬらぬらとした液体が月光で輝いていた。触ると糸を引いて、ちょっぴり甘い匂いがした。不安に思ったキルリアは、もっとよく見ようと割れ目に指をかけた。
「んっ…!」
性器から身体にかけて、電流のようなものが走った。