PiPi's World 投稿小説

小さな白い恋人(ローゼンメイデン)
官能リレー小説 - 二次創作

の最初へ
 -1
 1
の最後へ

小さな白い恋人(ローゼンメイデン) 1

真紅の願いによりついにアリスゲームは幕を下ろした。まかなかったジュンと雪華綺晶はお互い和解するに至ったのだ。
さらに彼女が何よりも望んでいたジュンとの契約も実現し、元の世界での二人の同棲が始まったのだ。


 大晦日も近くなったある日のこと、ジュンは斉藤さんたちの所属する劇団の忘年会に呼ばれた。
その時点で彼は成人を迎えており、飲酒もやっと合法となっていた。それを待ってましたとばかりに、仲間たちと大量に飲みまくったのだ。
 泥酔し、自宅へとふらふら向かうジュン。
「はあ〜のみずぎちゃったな〜、自棄になってたのかな〜」
先ほどの忘年会を思い出す。

『桜田君、ずっと話してなかったんだけど、今紹介するね、私の彼の郷田君です!』
そう言って斉藤さんは彼氏を紹介した。
『あ・・ああ、この人が・・・その・・・』
『郷田君は今デザイナー関係の仕事をしてて、彫刻関係の小道具の作成をお願いしてたの。最近は本業の方が忙しくて関われなかったから紹介できなかったけど・・・』
『君が桜田君か、斉藤からよく話は聞いてるよ!衣装づくりのプロなんだってね!』
そういって握手してくる郷田という青年。
『いえ、そんな大層なもんじゃ・・・』
『たしか君も斉藤と同じ年だったかな?』
『はい、そうですけど・・・』
『早いとこ将来のお嫁さんを見つけるといいぞ!僕だって20代半ばでようやくこいつとくっつけたんだ、ホント苦労したよ、一時は一生独身かと思ったもんだ、彼女をもつのはいいぞ〜』
『もう〜、郷田くんったら〜』
幸せそうに笑っていた郷田君と斉藤さん

以前から、なんとなくその可能性は感じていた。
彼女には責めるべきところなど無い。
ただ単に、自分が傷つくのを恐れるあまりその可能性から目を逸らしていただけなのだ。

その後彼は自棄になって飲みまくった。
最初は『おお、いい飲みっぷりだ!』と感心していた座長も、ようやくその異常なペースに気づきそれを止めた。
体調を心配されタクシーで帰ることを勧められたが、丁重に断り、また余計な心配をさせてしまったことを皆に謝り、先に失礼させてもらうことにした。
頭がくらくらするのを我慢しながら、ようやく自宅アパートの近くまでたどり着いた。
「僕は一生独身なのかな・・・」
そう思いつつ階段を上がる。そして鍵を開け中に入った。
「ああ、お帰りなさいマスター」
そう言って彼の前に立っていたのは薔薇乙女の末娘、雪華綺晶だった。
「忘年会は楽しかったですか?」
優しく微笑む雪華綺晶。その顔を見た彼は未だ酔った状態ながらふと気づいた。
「(今はこいつがちゃんと僕の帰りを待ってくれている、なんでそれを忘れていたんだ?)」
自分が情けなくなった。
「マスター、一応晩御飯は作ってきましたわ。もし今日食べるのが辛ければ明日食べてくださいな」
「そうかありがとう・・・」
そういって座敷に向かおうとする

SNSでこの小説を紹介

二次創作の他のリレー小説

こちらから小説を探す