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月野うさぎとプリンスデマンド
官能リレー小説 - 二次創作

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月野うさぎとプリンスデマンド 69

「………あたし、やっと『あなたのもの』から『あなたの大切な人』になれたのかな…?」
「………大切?」
何を言っている?
ずっと大事にしてきたではないか
絶対に離したくなかった
誰にも渡したくなかった
それが伝わってなかったのか?


まぁよい
今日だけはすきにさせてやろう
「セレニティ、そろそろ行こうか」
「うん!」
手を繋いで、部屋の扉へ近づく
「あれ?」
頭がクラクラする……
ふらつく体をデマンドが受け止める
「セレニティ!?」
意識がない
「セレニティ!!」



「………ん…」
うさぎが目を覚ます
城のうさぎの部屋のベッドにいた

「姫様! お気付きですか?」
「乳母さん、あたし……?」
確かデマンドと出掛けて……
「お倒れになられて、デマンド様が……」
また、連れ戻されたのね
「またデマンドに心配かけちゃったね」
「…………姫様、もしや…」
「なあに?」
「デマンド様と離れたいのですか? ご友人の所に戻りたいのですか?」
うさぎが少し寂しそうに微笑む
「………みんなと、また会いたい。また一緒に遊びたい。でも、、デマンドを1人になんか出来ないよっ」
あんな、ぶっきらぼうな人をほっとけない。
本当は優しいのに、それがわかってない不器用な人


「デマンドは?」
「他の部屋で少し休んでおられます。お呼びしましょうか?」
「あっ、いいの、また……心配かけちゃったな…」
「デマンド様のお望みは、貴女様とアロン様、マナ様とこの城で暮らす事です。姫様、ここは貴女様の家なのです。もっとおくつろぎ下さい」
「……家…?」
デマンドから与えられた部屋
月野のおうちの、あたしの部屋の何倍もある広い部屋

「姫様、お加減はいかがですか? お医者様をお呼び致しますね」
「あっ、いいのっ、大丈夫だから……」
「体調不良が続いておられます。しっかりお医者様に診察して頂いたほうが……」
「……本当に大丈夫だからっ」

「ごめんなさい、もう少し休むわ」
「はい」
ベッドに横になる
キングサイズかクイーンサイズはありそうな大きなふかふかのベッド
きっと高いんだろうな

このベッドで………色んな事があったな…
このベッドで目が覚めたら、デマンドに身体を奪われた
みんなの命と引き換えにデマンドと結婚した
このベッドの上で妊娠させられた
まもちゃんと別れさせられた
そして…。
お団子頭を卒業して長い髪を切ることにした。
こんなことは人生で初めてだった。
デマンドのそばにいることを決め、まもちゃんやみんなのことを忘れるために…。
だけど、忘れることができなかった…。

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