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女子プロレスラー
官能リレー小説 - 同性愛♀

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女子プロレスラー 5

そして、10分過ぎ…彼女の足が若干鈍くなる。
私の体力は…まだ何とかなる。
超滞空のドロップキックに私の身体がグラつくが当たりが浅い。
浅いと見た彼女がロープに跳び反動を付ける。
「っあっ!…いい加減にぃっ!!…」
腰を落とし、右腕に全ての力を込める。
反動で跳ぼうとする彼女より早く、駆け出し足を踏み込んで踏ん張る。
腰を回転させ、彼女の首筋に腕をバットのように振り回し打ち込む。
「…しろぉっ!!!」
ガツッ!っと言うインパクトの瞬間…体重を全て乗せるように振り抜く。

肘の内側にかかる衝撃…彼女の身体が腕を支点に回り、私の後方に投げ出される。
ラリアット…最近練習を積みかさねてきた、私の筋力を最大限に生かした技だ。
彼女がリングに叩き付けられた瞬間…会場が静寂に包まれ、そしてどよめきが起こった。
「いいぞっ!、そのままフィニッシュに行けっ!!」
セコンドに居る龍子さんの叱咤が飛ぶ。
私は突っ伏す彼女に近寄り、髪の毛を掴んで起こす。
彼女は目の焦点も合わず、足もフラついている…チャンスだ。

「くわあぁぁぁっっっ!!!」
叫んだ…ただ叫んだ…
彼女の頭を股に挟み、腰をガッチリとホールドして右肩に担ぐように持ち上げる。
これはカナディアン・バックブリーカーと言う固め技だが…私のフィニッシュはここからだ。
「くっ!、くたばれぇーっ!!…」
彼女の腰をホールドしたまま、前方のマットに後頭部から叩き付ける。
思いきり体重をかけて叩き付けると、凄い衝撃でマットにめり込む彼女…
サンダー・ファイアー・パワーボム…

練習に練習を重ねたフィニッシュホールドだ。
そのまま彼女を押さえ付けていると、レフリーのマットを叩く音…
一つ!…
二つ!!…
三つ!!!…
鳴らされるゴング…そう、それは私の勝利を知らせるゴングだった。

私が自分の勝利に気付いたのは…笑顔の龍子さんに抱きつかれて、腕を高々と上げられた時になってからだった…



私は勝った夢を見た。今だに勝った事はない。

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