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『鵺と妖刀』妖気は伝染する
官能リレー小説 - 同性愛♂

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『鵺と妖刀』妖気は伝染する 6

「俺達はあの花を求めていたんだよ!お前もそれを狙ってたんじゃねえのか!」
「ち…違う!お前達が追いかけてきたから逃げていただけだ!そのせいでこんな変な事に巻き込まれて…一体どうしてくれるんだ!」
五郎蔵がそう叫ぶがその野盗は聞く耳を持たず、洞窟の外へと逃げようとする。
だが逃げ場は完全に失われており、洞窟は完全な密室と化していた。
野盗達は粘液にどんどん絡め取られていく。身動きすら取れない程に密集していた彼等は、あっさりと全員が粘液の餌食となってしまう。
「ひいいいっ!嫌だ、死にたくない!」
野盗達は逃れられない死の恐怖に怯えるが、粘液は容赦なく彼等の体を包み込んでいく。
その異様な光景を目の当たりにした五郎蔵と佐次郎は、ただ呆然とするしかなかった。
「な…何なんだこれは…」
佐次郎は思わずそう呟いた。
目の前の光景はあまりにも非現実的すぎて、理解が追いつかなかったのだ。五郎蔵も呆然としていた。
幸いにも二人の居る所にまで粘液は流れてこなかったが、粘液に出入り口が塞がれているので逃げる事は出来ない。
このままでは粘液に包まれるか飢えてしまうかの二つに一つだ。
「た、助けてくれえ!」
ついに目の前の野盗の一人が粘液に頭まで飲み込まれてしまった。
佐次郎は心臓が締め付けられるような思いだった。早くこの悪夢から抜け出したかった。だがどうすれば良いのかわからないのだ。
粘液に完全に包まれた野盗は、まるで赤黒く塗られた石像のようになっていた。
そんな状態になってもなお、野盗の陰茎は硬くそそり立ったままであった。
「う…うわああ!」
五郎蔵が叫び声を上げた。佐次郎も思わず後ずさる。
二人の居る場所も徐々に粘液に飲み込まれようとしていたのだ。このままでは二人とも助からないだろう。
「くそぉ!どうすりゃいいってんだ!」佐次郎は必死に考えた。だが何も思いつかない。
五郎蔵の方を見ると、彼は泣きそうな顔をしていた。その時佐次郎の中に一つの考えが思い浮かぶ。

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