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遭遇
官能リレー小説 - 同性愛♂

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遭遇 2

唯一の武器を破壊されたウィリアムは迷った。武器がないとわかればミノタウロスは攻撃を止めてくれるかもしれないと考えたからだ。
しかし、ミノタウロスは何かに怯えているらしく攻撃の手を緩めない。
冷静さを欠いた大振りで単調な動きだった。
ウィリアムにとって、やり易い相手だった。怯えているからこその単調な攻撃はかわしやすい。
もう少し揺さぶれば戦意を失うのではないかとも思えた。
ウィリアムはあえてミノタウロスの混乱を誘うようにジグザグにオーバーに逃げた。
ミノタウロスの男はそれだけで更に焦ったようだ、力任せな攻撃がますます不正確になっていく。
ウィリアムはその隙をついて彼の腹を思い切り殴り付けた。ミノタウロスに有効かは怪しかったがそれなりにダメージになってくれた。
ミノタウロスはバランスを崩して斧を落とした。
ウィリアムはその斧を奪うとすぐにミノタウロスの胸元に突きつける。本当は首の方が効果的だったのだが、ウィリアムの身長では届かない。
そのミノタウロスは完全に心が折れてしまったようだ。もはやなんの反応も見せなくなった。
このミノタウロスはどうしていきなり襲ってきたのだろう、と思いながらもどうすることも出来ない。尋問しようにも言葉が通じるとは思えず、他の人間に引き渡すのも気が引けた。
「他の人間に見つかれば厄介な事になるだろうな…」
斧を突き付けたままに奥へ奥へと追いやっていく。
ミノタウロスの腕力や防御力であれば斧を持った少年くらいどうにか出来そうではあるが、抵抗はしなかった。
おかしい…なんで抵抗しないんだ?ウィリアムは不気味なものを感じていた。

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