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倭国大戦記
官能リレー小説 - 時代物

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倭国大戦記 4


「・・・で、カグラ、東ということだが、とりあえず何所を目指せば良いんだ?」
王妃の勢いに呑まれ、ついノリで旅に出たアキツヒコだったが、そもそも三つの神器がどんな物で、どこに在るかも分からなくては探しようが無い。
「ご安心くださいアキツヒコ様。東方より強い力を感じます。近くに行きさいすれば、私には分かるでしょう」
神器の探知のため、カグラもまた探索の旅に同行する事になった。
「あーあ・・・カグラがいなければアキツヒコと二人っきりで旅が出来たのにな・・・」
ユミヒコもまた護衛という名目で旅に加わることになった。ちなみに彼女は動きやすさと旅の安全を考えて、相変わらず男装をしている。
アキツヒコによって自分が女であると自覚した彼女だが、本人はやはり男の姿の方がしっくりくるようだ。


「でもあまり東の方へは行きたくないよねえ…エミシの地に足を踏み入れて帰って来た者はいないって言うし…」
「おそれながらユミヒコ殿、何と情けなきお言葉でしょうか」
「何だって!?じゃあカグラは怖くないのかい?エミシ」
「はい。私、例えどんな敵が相手でも目的のためならば命をかけて臨む所存にて…。ユミヒコ殿、もし恐ろしいならば今すぐお帰りくださればよろしいかと…」
「フン!そっちこそ、いざとなった時、泣いて助けを求めても助けてやらないからね!?」
「まあまあ、二人ともケンカするなよ。三つの神器だか何だか知らないが、まさかエミシの領内にある事なんて無いだろう…」


その夜、初めての旅に疲れたのか、ユミヒコはぐっすりと眠っている。
『それにしても厄介なことに成ったものだ』
アキツヒコは焚き火を見ながら今後の事をぼんやりと考えていた。
『祖国を再興し、父上の仇を打ちたいという母上のお考えは良く分かるが、正直今の戦力では邪馬台国と戦っても勝ち目が無いしな・・・』
祖国滅亡から十数年。ヤマタイ国の女王ヒミコは高齢ではあるものの未だ健在であり、その支配領域はこの島全土に広がっている。ヤマタイ国の軍は壮健で、将軍クラスも有能な人材が揃っているという。
『・・・何よりヤマタイ国のバックには大陸の国が付いてる。まさか海を越えて軍勢を派遣するなんて事は無いだろうが、それでもその権威と貿易による経済支援は邪馬台国の力と成る』
考えれば、考えるほど、ヤマタイ国を滅ぼす事など不可能に思える。
『俺は別に王になんてなれなくても、ユミヒコを妻にさえ出来るんなら、小さな村の長で一生を終えても良いんだけどな・・・』


「ふぅ・・・ん?」
色々考えている内に眠ってしまったアキツヒコは、股間に濡れたような心地良い感触を感じて目覚めた。
ユミヒコが悪戯しているのかな・・・と思い目を開くと、予想に反してアキツヒコの肉棒を舐めていたのはカグラだった。
「な・・・何やってるの!?カグラ!」
するとカグラはアキツヒコの肉棒を口から出す。
「アキツヒコ様、お願いです。私を抱いてください」
そう言うとカグラは着ていた服に手をかけ、あっと言う間に脱ぎ捨てた。
まだ女として成長する前のカグラの肉体はまるで人形のようで、月に照らし出された裸体は神秘的な美しさを放っていた。
「いやいやいや、ちょっと待て、ちょっと待て…何がどうしてそうなるんだ?」
「実は私、以前からアキツヒコ様の事をお慕い申しておりました…。神々に仕える巫女として異性に心奪われるなど、いけない事であるという事は承知の上ですし、アキツヒコ様には既にユミヒコ殿というお方がおありです…。私は泣く泣く身を引いて、今後は巫女としての職務を果たす事にいたしました…。ですが、こうして共に旅に出て四六時中行動を共にするようになって、もう辛抱溜まりません!」

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