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ヒロインハーレム
官能リレー小説 - その他

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ヒロインハーレム 1

「「・・・・・・」」
ベットの上で仰向けになった自分の左右を二人の女の子が陣取っている。
金色の髪を持つ少女とピンク色の髪を持つ少女だ。そのどちらもが、頬を赤めらせ潤んだ目で自分を見つめている。

そんな彼女たちを一言で言い表すとしたら「天使」だろうか。

「二人とも綺麗だ・・・」
「「・・・ッ」」
自分の口から出た陳腐な褒め言葉に、二人はピクリと体を震わせた。
震えた瞬間、同世代とは思えない程のたわわに実った果実たちがプルプルと震え自分の目を楽しませてくれる。
シミ一つない綺麗な肌、スラッとした手足。ともに幼さが見え隠れしている小顔。
まさに、世の男性と「そういう行為」をするためだけに生まれたといっても過言ではない。

そんなご馳走を前にして我慢など愚の骨頂。

思わずその母性の象徴に手を伸ばせば、彼女たちは嬉しそうに微笑み・・・・・・・

そして――――



「・・・・って所で目が覚めましたとさ、めでたしめでたし・・・・クソッ!!」
「「・・・・・・」」
今朝の夢の内容を思い出し、机に八つ当たりする俺を二人の生徒は何とも言えない表情をしている。
時間は昼休みの真っ最中。どこもかしこも雑談でにぎわっていて、よく見る学校風景の一つを作り出していた。

そんな中、ただ一人テンションが下がっている俺の名は桑山康平(こうやまこうへい)。この志和原高校(しわはらこうこう)に通う高校二年生だ。
「それは・・・あ〜・・・うん。残念・・・だったな?」
「いや、残念とかじゃないだろう。なんだ今の話・・・同情?同情しろと?・・・・無理だろ」
「お前ら・・・少しは慰めろよ」
親友だろう―と視線を送るが無常にも目を逸らされてしまう。
「嫌だって・・・お前、何でたかが夢如きの話で慰めがいるんだよ。頭平気か?」
「あぁ、まったくだな」
そしてむしろ、呆れ顔で反論までしてきた。まぁ、むしろ二人の反応が正しいので何も言い返せず無言を貫く。

轟信吾(とどろきしんご) 比村紀之(ひむらのりゆき)。
小学校からの付き合いで、親友兼悪友であるこいつらは見てのとおり傷心している俺に対して容赦がない。
二人はサッカー部と野球部に所属する言わば、スポーツ男子。しかも、両部でエース的存在なので女子の注目がすごい。

さらに言えば、彼女もちのリア充でもある。

そして、身体能力、容姿、対人スキル・・・
どれを取っても二人に全く及ばない。
そして身長も自称160cmと言い張って全く足りない俺に対して、信吾が180cm、敬之も175cmは超えている。
そしてナニの大きさも・・・
二人が見ない振りをしてくれたぐらいプライドがポテトマッシャーされる完敗具合だ。   
唯一勉強だけは学年でも上位で二人に勝っているが殆ど僅差。
あれだけ部活やっていて成績落とさずに更には女の子と遊べてる二人はあらゆる意味で勝てない。
と言うか諦めてる。

「でもお前さ、学年のアイドル瑞希ちゃんと幼なじみじゃん!」
「言ってやるな・・・傷口に塩を塗り込むだけだ」

信吾の言うとおり、学年のアイドル佐久間瑞希とは幼なじみです、はい・・・
小学校の頃は一緒にお風呂も入りました、はい・・・
でも、知らない間にイケメン彼氏ができてました、はい・・・

負け組一直線だろぉぉぉぉぉっっっ!!!

二人に泣かされた俺は、とぼとぼと教室を出ていった。

まぁ、悪気はないのだが、良い奴なのだが・・・
リア充には分からない悩みと言うやつだ。
俺が向かった先は図書室。
図書委員の俺の居場所の1つだが、今日は非番だ。
それでも絶対いるやつがいつもの場所で本を読んでいる。

「お、内山」
「桑山くん」

一度顔を上げて、すぐに目を本に落とす。
彼女・・・内山理緒は同じクラスの図書委員。
この高校の図書委員は同じクラスの男女セットで図書室の司書をローテーションするのだが、俺が非番なら彼女も非番である。
だが、彼女の居場所はここ。
三つ編み、瓶底眼鏡、野暮ったい標準服。
むっちりやぽっちゃりからデブの当落線に見える体型。
内向的で余り喋らないわ友達いないわと典型的なぼっち。

俺は色んな理由で一年生から図書委員で、彼女もそうだったんだが、会話ができるまでにかなり苦労した覚えがある。
まぁ、互いに歴史好きって共通点が見つかったから喋れるようになったのだが、多分今では一番よく喋ってると思う。

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