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新しい人生
官能リレー小説 - その他

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新しい人生 6

「栗子ちゃんの家も見てみたいな。」
「私の家ですか?普通ですよ。」
「俺の家で暮らすなら荷物を持ってこないとそれに街の様子も気になるから散歩がてら行ってみようよ。」
「わかりました。行きましょう。」
俺は栗子ちゃんを説得して二人で外に出る。
俺たち二人とも無職ってことになってるが、現実にはさっきの女優さんとサッカー選手が結婚するより前に、栗子ちゃんは大ヒットした映画の真冬の短冊に出ていたんだよな。外に出る前に映画の公式ページを確認したら、確かに栗子ちゃんが同じ役で出演してた。
栗子ちゃんの家へ行く道すがら、俺の部屋でネットで調べた時の事を話している。

「私、映画の後でしばらくしてグラドルからAV女優に転じたんだけど、転じずに一度引退したって扱いになってるみたいね。3年前にはもうAVに出てたし…」
「そうみたいだね。俺はFXを始めて少しして退職したんだが、退職時期が早まってた」

AVなども扱っている通販・動画配信サービスのサイトを見ても、彼女が出ていた作品は消えてるか、毎回違うAV女優さんが出るシリーズものでは、彼女が出た回では別のAV女優さんが出演していた。
俺の場合は、普通に退職した扱いになっているのか心配だったので当時の仲が良かった元同僚に電話したら、何かやらかしたわけでもなく、2カ月ほど前に普通に退職した扱いになっていて、その後の互いの近況の話になった。お互い何事も無いようでよかったと喜び合って電話を終え、今は栗子ちゃんの家に向かっているわけだ。
ただ、映画の衣装だと栗子ちゃんがファンに即ばれるから、俺の服を仮に着せている。
ボーイッシュな格好でも隠せないスタイルの良さで、これはこれで可愛い。

タクシーを降りると栗子ちゃんが住んでいる5階建てマンションについた。
「思ってたよりも普通のマンションだね。」
「どんなところを想像してたんですか?」
「いや、べつに。部屋はどの階にあるの?」
「最上階です。」
彼女と手を繋ぎながらエレベーターに乗る。
栗子ちゃんの部屋は、エレベーターを降りてすぐの部屋だった。
「便利だね」
「さあ、入って」
栗子ちゃんが鍵を開け、俺たちは部屋に入る。
「すっきりしているな」
「あまり物を買わなかったから。ミニマリストじゃないけど、すっきりしてるほうが好きだったから」
物は少なく、よく整理された綺麗な部屋だ。家具のデザインも部屋の雰囲気に合っていて、居心地は良さそうだ。
AV女優の時の栗子ちゃんのイメージとはちょっと違ってた。
「意外そうね」
「もう少し豪華というか、物があると踏んでた」

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