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少子化を止める
官能リレー小説 - その他

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少子化を止める 2

もちろんその中にいるのは空気ではなく、彼女とその弟の子供だ。

「うわわっ、と・・・?」

少年はいつもより早い子供の成長に少々あわてて剛直を引き抜いた。
そして一分経過すると同時に少女は出産を開始。
すでに幾度となく少年と交わり、その子供を産んできた彼女は恍惚の表情で新しい命をベッドの上で産み落とした。
少し遅れて響いてくる子供の産声。
そしてそれを慣れた手つきで少年が子供を抱き上げ、その性別を確認する。
女の子だった。少年は確認を済ますと、母親になったばかりの少女に赤ん坊を手渡した。
子供に母乳を飲ませる少女。母乳を吸われる感覚に軽く甘い声を出しながら、彼女は少年に尋ねた。

「あンっ・・・。ねえ、どうだった?」
「女の子だったよ、姉さん」
「そう・・・か。ごめんね、命(みこと)。また男の子産めなくて」
「いいって。役所の小言なんて屁でもないさ」

この時代、種付け妊娠法と科学の力で少子化は食い止められたかのように見えた。
しかし実際はそれは少子化を緩やかにしただけで、根本的な問題は解決していない。
それほどまでに男性は激変してしまっていたのだ。
何しろ子供を大量に作れるようになったとは言え、生まれてくる男女の性別まではコントロールできないのだ。
さりとてこれ以外に手段があるはずもなく。
今や男子の出産は、教育・納税・勤労の3つの国民の義務に新たに加えられるほどだった。
そんな中、命と呼ばれた少年は、姉と我が子の様子をひとしきり見ると、残念そうにこう言った。

「ごめん、姉さん。もっとゆっくりしていきたいけど、オレそろそろ行かないと」
「わかってるわ。次に来るときまでにこの子の名前、考えておいてね?」
「ん、わかった」

命少年はそう言うと、後ろ髪を引かれる思いで部屋から出て行ったのだった。
部屋の外は長い廊下となっており、その両脇にはアパートやマンションのようにいくつもの扉が並んでいる。
この部屋の1つ1つが、彼と子作りしている女性たちの部屋となっているのだ。
命は向かいのドアに立つと、軽くノックをして名前を呼んだ。

「きなこーっ?入るよーっ?」
「は〜い、どうぞ〜っ」

相手の許可をもらった命が部屋に入ると。
そこには2〜3歳くらいの子供と戯れる、15歳くらいの女の子がいた。
彼女の名前はきなこ。相手している子供は命ときなこの子供であんこと言った。

「きなこ。子供と遊んでいるところ悪いんだけど」
「わかってるわ。今日は私の当番だもんね。
 でもちょっと待っててくれる?久美子がこの子を預かりに来るはずだから・・・」

コンコン。

するとちょうどいいタイミングでノックする音が聞こえてきた。

「よかった、ちょうど来たみたいね。いいわよ、入ってきて!」

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