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優柔不断な恋心♀×♂♂
官能リレー小説 - 女性向け

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優柔不断な恋心♀×♂♂ 1

「ハァ……」
大きな溜め息をつく少女彼女は吉原 リカ。
17歳。高校3年生だ。
少し、くせっ毛のショートカットに、上は水色、下は紺色のセーラー服がよく似合っていて、彼女の憂いを帯びた溜め息をつく度に顔を赤くする男子生徒が続出している。

そんな彼女が溜め息をつく理由は、放課後にあった。


それは彼氏の仲間 強士に
呼び出されていたからだ
(呼び出しは、昨日の喧嘩か・・・)
強士に叱咤されることは、リカが雅人と付き合い始めてから何度となくあることだった。
今日もアドバイスと称して、強士から嫌味を言われることは分かり過ぎるほど分かっていた。
それにしても、雅志も雅志だ。
2人の間に事あるごとに強士に相談しなくてもいいのに・・と、リカには思えてならなかった。。
(まったく・・・男の友情なんて・・・ウザイ・・)
リカは屋上に続く階段を見上げ、今日何度めかの溜め息をついた。

屋上には既に強士が待っていた。
「よぉ!」と、強士は人さし指と中指を合わせ、それを敬礼のようにリカに向けた。
風になびく、ストレートの前髪が揺れていた。
近づくにつれ、柑橘系のコロンの香りが漂ってきた。
「何?話しって」リカは無愛想にフェンスにもたれた。
「話しって訳でもなんでけどな・・」
「雅志から昨日の喧嘩のこと聞いたんでしょ?」
「リカぁ〜ありゃ〜無いんじゃないか?・・」
(やっぱ・・そのことかよ・・・)
待ってましたとばかりに切り出す強士の態度に、リカはかなりウンザリした。

「放っといてくれないかな?」
今までに何度となく言った言葉を今日もリカは口にしていた。
「お前だけのことなら放っとくよ。だけどお前は雅志のカノジョだからな・・」
これをリカが聞くのも、耳タコ状態だった。
そんなやり取りが繰返される中で、リカは自然と強士を通して雅志と話しているような
そんな不思議な錯覚に陥ることがよくあった。

現に強士は普通なら知るはずもない、リカと雅志だけのプライベートな事を知っていた。
時には、リカの前では喜んでいると思っていた雅志が、
内心では戸惑っていたなんて言う、そんな雅志の内面までもを知っていた。

何なんだコイツら?
リカは強士の存在が鬱陶しく、それと同時に雅志と強士の繋がりの深さに嫉妬も覚えた。

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