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吉原伝説
官能リレー小説 - 女性向け

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吉原伝説 1

時は江戸時代。そこに不幸な女がいた―。 まだあどけなさが残る14の時に借金で吉原に売られた香代。器量は良く、仕事熱心で香代目当てにくる客がほとんどだ。(同じやるなら本腰入れてやりな、そーすれば疲れなくて楽しいから…)香代が親から教えられていた言葉だった。。そして今日も香代の一日が始まる…。
香代は今日、ある用事のために町に出てきていた。
本来なら遊女は一人で町に出ることはできない だが今日は馴染みの御隠居のお座敷に呼ばれて来たのだ。店にとっても上客であり、身請けの話も出ている。断るわけにはいかなかった。
屋敷につき遊女見習いに手伝われ身仕度を整えると奥座敷に入って行った。「おぉ来たか。さ、座りなさい」齢60に手が届く好々爺は香代を隣に座らせた。他に客はない。香代はこの後に控える老人との床を虚ろに考えながら酌を続けた。
「今日はお前に会わせたい奴がおってのお」そう言って給女に何かを囁いた。しばらくして襖が開き入ってきたのは16程の少年だった
香代は酌を注ぐ手が震えた。その少年は香代の住んでいた、村の少年だったからだ。その少年は香代と同じく、貧乏な暮らしをしていて、時折会っては、お互い、貧困という負い目の傷をなめ合って生きていた仲だった。
「見覚えがあるだろう?」御隠居は妙にいやらしく香代を見つめた。
香代は御隠居と目をあわせないようにして答えた。 「…いえ。存じませんが」御隠居は香代の酌をする手が震えているのを見逃さなかった。そしていやらしい笑みを口元に浮かべた。 「そうか。あの男は安治というのだ。貧乏な両親が苦肉の策としてわしに預けたのだ。…ま、売ったといってもよいかのぉ」 御隠居は楽しそうに笑うと安治をそばによんだ。安治は香代の遊女姿に驚きをかくしきれない様子だ。 「今日香代をよんだのは言うまでもない。安治とあることをしてもらおうと思ってな」 御隠居はそう言いながら香代の体を舐めるようにみまわした。

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