「青山澄香です！よろしくお願いします！」

純白のビキニ姿でカメラの前で笑顔を振りまく美少女。
バスト88、ウエスト58、ヒップ84。
抜群のボディを誇る新人グラビアアイドルだ。

黒髪のショートカット、どこまでも続く青空、真っ白な砂浜。
零れ落ちんばかりの弾けるボディが駆け回る。

現役女子高生グラドル、デビューイメージDVD撮影の真っただ中だ。

スカウトされ数か月。
まだ撮影に慣れないような笑顔だが、先日発売された週刊誌のグラビアはたちまち話題が沸騰し『奇跡の美少女』として取り上げられた。

「この子はダイヤの原石だよ」
今回のDVDを制作する監督、カメラマンとも口をそろえて言う。

様々なアングルで澄香の弾けるボディをとらえる。
胸もお尻もアップに、その揺れ具合もたまらない。

撮影スタッフはスタイリスト一人を除けばすべて男性。
フレッシュでグラマーな文字通りの大型新人の弾けるグラビアに、担当する監督、カメラマン、さらに澄香のマネージャーも興奮を抑えきれない。
しかし相手は17歳、おそらく男の影さえいない、知らない存在。

「お疲れ様澄香ちゃん、素晴らしい作品ができそうだよ」
「ありがとうございます！すごく楽しかったです！」

こうして彼女のデビューイメージDVDの撮影は順調に終了し、売り上げも好調であった。
しかし、次のDVDからはそれまでのグラビアアイドルとは一線を画すものだった。
本人がビキニ姿だとできそうだと述べたのと、事務所が肉体の躍動感を示す新たな手法や斬新な見せ方に拘った結果、青少年たちを違った意味でハラハラさせる作品となった。
ドローンを用いた撮影からして真新しいのに、セクシー綱渡りや火の輪くぐりや放たれた矢を手で掴んでみせるなど危険で過激なものである。
当初は歌やトークができないから体を張る仕事と冷ややかな見られ方をされていたが、その露出度と身体能力を買われてヒロイン物の実写化という企画の主演に抜擢された。
その頃には18歳になってバストも90の大台を超えており、この時代の成人年齢に達したからこそ澄香は原作にあるような際どいシーンも求められる。

ハリウッド作品の女トレジャーハンターが無人島を縦横無尽に駆け回り、森林や洞窟を黒のチューブトップ姿で探索する。
一番の見せ場は上半身裸、背中丸出しの水浴びシーン。
純粋な彼女は何でも体当たりで演じ、監督たちの期待に違わぬベストシーンを見せてくれる。

「ちょっと疲れただろう、マッサージでも受けるといいよ」
「はい、ありがとうございます」