若妻 花 9
ピンポーン
ピンポーン
「…出てこないじゃん」
「うーん…まだ寝てる?お疲れ?」
「旦那さん出張って言ってたから…体調崩したかな?」
インターホンを鳴らしても反応がないことに首を傾げる3人。
「だ、誰か来たみたいです、吉村さん」
「…ちょっと動く気にもなれないんだが」
「花ー、何やってるのー?」
「今日約束したでしょー?」
「まだ寝てるの?」
愛理・彩菜・美加子の3人はドアの前で呼びかける。
「…吉村さん、女です、彼女の知り合いみたいです」
「…う、うぅむ、興味はあるな…」
「どうしましょう?」
ガチャリ
「あれ?鍵開いてた!」
「…ちょ、花大丈夫なの?」
「…ま、まさか」
唖然某然としつつも、部屋の中に入る3人。
「中に来ちゃいましたよ!?」
「…鍵をかけ忘れた…不覚だったな」
「ど、どうします?」
「落ち着くんだ…まだ我々が不利と決まったわけじゃない」
「花ぁー、どうしたのよー?」
ずいずい廊下を進む彩菜、それについていく愛理と美加子。
「勝手に入っちゃってよかったの?」
「まあ…鍵開いてたし」
3人はよく花の家に遊びに来ていたから、ここの部屋もよく知っている。
「花…」
彩菜が寝室のドアを開ける。
「えっ?ちょ、何よあんた達!!」
彩菜が中にいた吉村と田中に向かって叫ぶ。
部屋の奥、ベッドには大量の白濁液を浴び、ぐったりとする花の姿。
「あんたたち、花に何したのよ!」
彩菜が二人に向かって叫ぶ。
愛理と美加子はドアの影から部屋の様子を覗き込む。
「やあお嬢さんたち、君たちは何か誤解してないかね?」
吉村は余裕の笑みを浮かべる。
「はあ?この状況で何を誤解する必要があるの?」
彩菜が叫ぶ。