初体験はお姉ちゃんそして…… 79
「高校生1枚と中学生1枚。」
「はい。2500円になります。席のご希望はありますか?」
「茜、どうする?」
「お兄ちゃんの隣ぃ。」
「そうじゃなくて通路側とか前とか。」
「真ん中の通路側ぁ。」
「じゃあこことここで。」
「かしこまりました。」
「入場開始は?」
「後25分です。」
「わかりました。」
「ねえお兄ちゃん。」
「ポップコーンか?これは買ってあげるよ。」
「ありがとう。ジュースはメロンソーダね。」
「ソーダフロートじゃなくていいのか?」
「それにする。」
「大きさは?」
「特大サイズの一緒に飲むぅ。」
「全く・・・・・・」
「いいでしょぉ。どうせ暗いんだし。」
「はいはい。ポップコ−ンの塩バターとソーダフロートの特大サイズ。」
「1000円になります。」
「はい。」
「お兄ちゃん入場開始だよぉ。」
「ちょっとこれを持って待ってて。ストローもう1本もらって来るから。」
「1本でいいでしょぉ。」
「はいはい。」
『ハーマイオニー』
『もうっアンタって・・・・・・』
「お兄ちゃん、お兄ちゃん!」
「・・・・・・んん・・・」
「何で寝てるの?」
「ごめん。」
「もー。なんで映画館で寝るかなぁ?」
「そんなに怒るなよ。」
「じゃあこれからデート終わるまで移動するときはずっと手繋いでてもらうよ。」
「はいはい。それで許してください。」
「ちょっとその言い方ムカつくぅ。」
「そう言うなって。」
「次はぁ」
「夕食にはちょっと早いな。」
「だからぁ夕食の前にゲーセン行こっ。」
「早速メダルを買わなきゃな。」
「1000円で15枚でしょ。あ、くずして来るね。」
「良いよ。これは払ってあげる。」
「良いの?」
「これくらいはね。」
「でも約束は・・・」
「茜に全額払わせようと本気で考えてると思った?」
「・・・ありがと。」
「さて、先ず何やる?」
「お兄ちゃんと一緒に出来るやつぅ。」
「沙耶と来た時は『提督の決断』をやったよ。」
「じゃあそれやるねぇ。」
「茜がやるんだぞ。」
「お兄ちゃんはぁ?」
「考える係。」
「ふ〜ん。」
「じゃあシナリオは・・・・・・」
「簡単なやつが良い。」
「じゃあ『ミッドウェイ海戦』にしよう。」
『長官、本日付で作戦の中止を命令いたしました。』
『あれだけの艦隊を率いて何をしていたのだ?』
『申し訳分けありません・・・・・・』
「あれぇ?全滅しちゃった・・・・・・」
「だから言ったろ。航空艦隊に無謀な事させるなって・・・・・」
「作戦失敗か・・・・・・」
「ハハハ。こういうのは得意じゃないんだろ。」
「がっかりだよぉ。」
「気を取り直して他のやろう。」
「じゃあこれぇ。」
「スロットマシーンか。」