初体験はお姉ちゃんそして…… 77
茜はにっこり笑いそして言った。
「お兄ちゃんがぁ楽になるまではぁ抱いてても良いよぉ。」
「何だか茜が余裕なのが気に入らないけど・・・」
「いつもと逆なのもいいでしょぉ。」
「そうだね。」
コンコン
「ボーイです。お食事お持ちしました。」
すると茜は
「こっちで取りに行くのでそこに置いて行ってください。」
そう答え、僕の体が収まるまでずっとくっついていてくれた。
「茜。もう大丈夫だよ。ありがとう。」
「お兄ちゃん、私凄く嬉しかった。」
「薬じゃなかったらな・・・」
「お兄ちゃんゴメンネぇ。」
「うん。食事にしようか。」
「ねえお兄ちゃん、食べさせて。」
「は?」
「『あ〜ん』ってしてぇ。」
「はいはい。」
ドアの外にある食事にはラップフィルムがかけられていた。冷めたら電子レンジで暖めなおせるようにした配慮だ。
「このままでいいよぉ。」
「そうか。じゃあまず全部一口大にしよう。」
僕はナイフとフォークでトンカツとステーキを一口大にしたそして
「茜、あ〜んして。」
「あ〜ん。」
「はい。トンカツ。」
「んぐんぐ。美味しい。」
「次ぎいくぞ。」
「あ〜ん。」
「はい。ご飯。」
「お兄ちゃんありがと。」
僕は茜の口に食事を運んだ。茜は上機嫌だ。
「今度は私が食べさせてあげるぅ。」
「自分で食べるよ。」
「お兄ちゃんばっかじゃ不公平よぉ。」
「しょうがないな。」
「はいあ〜んして。」
「あ〜ん。」
「はい。ステーキ美味しい?」
「うん。茜が食べさせてくれたから特にね。」
「嬉しいこというじゃぁん。」
「そうか?」
「うん。もう一回あ〜ん。」
「あ〜ん。」
「はい。ご飯とお漬物だよぉ。」
「茜。今度は僕が……あれ?泣いてる?」
「うっうう…」
「どうした?」
「お兄ちゃんに酷い事したのに…何でこんなに優しいの?」
「可愛い妹だもん。」
「お兄ちゃん・・・優しい。」
「僕だからから茜もこんなことするんだろ。」
「でも・・・お兄ちゃんが好きだから・・・」
「じゃあもうちょっと考えてほしいな。」
「でもぉ舞お姉ちゃんみたいに力ないからぁ。」
「と言うと?」
「舞お姉ちゃん位だったら責められるでしょ。」
「う・・・それは・・・」
「でも私は素手でお兄ちゃんに敵わないもん。」
「じゃあ茜が僕を責められれば良いって事か?」
「うん・・・それだけじゃないけどぉ・・・」
「けど?」
「抵抗しないなら縛るの止めてあげる。」
「わかった抵抗しないよ。」
「うん。じゃあ交渉成立ね。」
「じゃあ食事続けよう。」
「あ〜んしてぇ。」
「はいはい。あ〜ん。」
「付け合せのキャベツだよぉ。」
「ちょっとソースかけすぎだな。」
「ごめんねぇお兄ちゃん。もう一回あ〜ん。」
「あ〜ん。」
「サラダのアスパラだよぉ。」
もはやバカップル状態だった。茜が満足するならいいとしよう。
「ご馳走様。」
「茜、満足した?」
「うん。お兄ちゃんありがと。」