初体験はお姉ちゃんそして…… 30
「ねえお兄ちゃん。」
「ん?何だ?」
「射的でもらったやつ使って良い?」
「何であんなのばっかり取ったんだよ。」
「だってお兄ちゃんが怯えてお願いする顔が見たいんだもん。」
「大きい声で言うな。」
「は〜い。」
「でも今日は楽しかったな。」
「そう?嬉しいな。」
「お待たせ致しました。オムハヤシライスセットでございます。」
「は〜い。」
「じゃあ食べるか。」
「うん。沙耶は食べきれるけど、お兄ちゃん食べきれるかな?」
「まあ大丈夫だろ。」
「あ〜食べた食べた。」
「お兄ちゃんもう終わり?沙耶はデザート食べるよ。」
「じゃあ頼めよ。」
「お願ーい。」
「ウエイトレスを呼んで頼むの。僕にお願いされても困る。」
「えへへ。」
「で、何食べるんだ?」
「ウエイトレスさん、チョコバナナパフェ。」
「かしこまりました。」
「それでなんで太らないんだろ?」
「胸にいってるから。」
「どこが?・・・・・・痛っ、脛を蹴飛ばすことないだろ。」
「ふ〜んだ。」
「バナナパフェでございます。」
「ねえお兄ちゃんはジュースとコーヒーで良いの?」
「既にもう何もいらないけど、沙耶がパフェ食べ終わるのにあわせてるだけ。」
「後はどうする?」
「そろそろ帰んないか?」
「まだ8時だよ。」
「『まだ』8時か?」
「お兄ちゃんには早いんだね。」
「どーせ僕は優等生気取りだよ。悪かったな!」
「怒んなくても良いじゃん。」
「本気じゃないから良いだろ。」
「えへへへ。ねえ何だか恋人同士みたい。」
「ちょっと僕の趣味に危険を感じさせるな。」
「年下嫌い?」
「相手がしっかりしてるほうが良いから沙耶はちょっと幼すぎるな。」
「じゃあ頑張ってエントリーしよう。」
「こっちの意思は?」
「さあ?私がエントリーするの不満?」
「そうじゃないけど・・・・・・。あ、そろそろ帰ろう。」
「そうだね」
「ただいま〜」
まず茜が出てきた。
「沙耶お帰り。お兄ちゃんは?」
「ただいま。」
「あ、お兄ちゃんお帰り。」
するとお姉ちゃんが出てきて言った。
「あらあら大荷物ね。」
「うん。これ全部沙耶がゲームセンターで取ったんだよ。」
「おかげで僕は荷物持ち。」
「じゃあだいぶ使ったでしょ。」
「ううんお兄ちゃんと沙耶で1000円だけだよ。」
「僕は沙耶の意外な才能を見たよ。」
「それはすごいわね。茜半分持ってあげて。私も持ってあげるわ。」
「はあ。疲れた。」
「沙耶はまだ遊び足りないけどね。」