ツインズ・パニック 18
「奴隷になんてしません。由梨は俺を一番愛してくれてるし…だから俺も由梨のことを一生かけて愛していかないと、って思うので。そんな扱いには、しないです」
「そう…」
亜美さんは表情を変えなかった。
ある程度俺がこう言うのは予測していたのかもしれない。
「だったら、私を好き勝手にしてくれていいの」
「亜美さん、それは違います」
俺は否定するようにそう言ったが、亜美さんが人差し指を俺の唇に押し当ててきて口の動きを封じた。
「気持ちは嬉しいけど、駄目なの」
少し寂しそうな笑み。
由梨も理解してるのか、亜美さんを見る目が心なしかもの悲しい。
「由梨も麻友もね、小さい頃から牝奴隷になるように開発されてたから、これだけエッチな子なの・・・でもまだこの子達はやり直せる」
そう言う亜美さん。
確かに由梨なんかは身体だけでなくエッチへの興味も人一倍すごいのはそう言う事なら納得いく。
「私はもう駄目、セックスが生き甲斐・・・ここに来ても男に飢えたら色んな人に抱かれてたのよ・・・旦那様公認で」
「そ・・・そうだったんだ・・・」
由梨が嫌う男をとっかえひっかえとはこの事なんだろうか?・・・
つまりもう亜美さんに関しては、それが亜美さんの中で普通であるんだろう。
「最低限がセフレ、できるなら性奴隷・・・それが私の幸せで喜びよ」
「これでも、由梨の為に一応引いてくれてるんですよ・・・ママだから・・・」
由梨の言う最後のママはかなり声が小さかった。
「あら、最後なんて言ったのかしら」
「知りませんっ」
亜美さんが聞くと、由梨がまたそっぽを向いた。
たとえ嫌っていても、血のつながった母娘なんだからな、俺がまとめて幸せにしてあげないと、という気持ちが勝手ながらに湧いてくる。
「じゃあ亜美さん、俺は、今までの男の中で、何番目くらいなのかな」
俺の問いに亜美さんは殆ど間を置かず答える。
「一番はご主人様と大旦那様ね」
つまり前当主と馬鹿長男と言う事か・・・
「うえぇ・・・由梨はアイツら嫌いです・・・」
「私も小さい頃、母が犯されるのを見てる時は嫌いだったわよ・・・でもね、男を知るとそうじゃなくなってくるの・・・」
由梨が思い出して嫌な顔をするが、亜美さんは諭すような口調で由梨に言う。
多分、由梨の亜美さんに対する嫌悪感はその辺りが原因なんだろう。
「私達が解放された時・・・私は当主様に泣いてすがったわ・・・ご主人様の所にいさせてくださいと・・・」
「最低な事に娘二人差し出すからとか言い出してたんですよ・・・」
思い出すように亜美さんと由梨が言う。
性奴隷のようにされたとは言え、そこまで強い関係があったとは凄い事だと思う。
「でも、娘達の為にならないと判断した当主様によって引き離され・・・そのうちに旦那様と麻友がいい関係になったりして今に至る感じかな」
「はしょりすぎです・・・その間、リハビリと称して男を取っ替え引っ替えが抜けてます」
本当は仲がいいんじゃないかと思うぐらい、親子の息がぴったり合っている。
まぁ、俺だってある意味親父と似た者同士だし、親子ってそんなものなんだろう。
「まぁ、拓人くんが知ってる中では、あの二人と旦那様が上だと思ってくれていいかな」
「やっぱり親父がいいんだ・・・」
「そりゃあ、男としての年季と包容力よ・・・それにアレもかなり強いしね・・・その辺りは家系的なものかしら」
そんな話をしながら、いつの間にか亜美さんと由梨の手はしっかり俺の男根を掴んでいた。
「いずれ・・・亜美さんの一番になれるようにしたいな」
「それじゃあ私を奴隷にします宣言になっちゃうわ」
亜美さんのスタンスは変わらないようだ。
でも何かいい関係にはなれそうな気はしてきた。
「それにさ・・・由梨と私が本気で拓人くんを巡って争うのを見たい?」
「・・・それは流石に駄目だね」
由梨が表情を変えたぐらいだから、俺もそれだけは御免だ。