初体験はお姉ちゃんそして…… 168
「茜……貴方……自分のやった事…分かってるの?」
お姉ちゃんは両手で拳を握りそれをぶるぶると震わせながら茜に言った。こんなお姉ちゃんを見たのは初めてだ。僕は慌てて
「お姉ちゃん……ここは落ち着いて……」
と言った。するとお姉ちゃんは鋭い目線で僕を睨んだ。
「ご…ごめんなさい!」
僕は反射的に身を縮こまらせた。僕の体に染み付いた『お姉ちゃんには絶対逆らってはいけない』ということが僕の体を勝手に動かしたのだ。
「舞お姉ちゃん……私……沙耶のことが憎かった訳じゃ……」
「問答無用!」
「ひぃっ……」
「茜、たった一人の妹にあんなことするなんて言語道断よ。」
「うん……」
「返事は『はい』でしょ!!」
「は、はいっ!」
そこに沙耶が恐る恐る言った。
「あの……パパもママも今日は泊まって来るって……今メールが……入りました〜。」
僕はあわてて言った。
「沙耶、お前バカか。今言わなくても良いだろ。」
「あ〜舞お姉ちゃんごめんなさい〜。」
「良いわよ。さて、茜。今日は私がたっぷりお仕置きしてあげる。それともパパとママに言いつけようか?」
「お姉ちゃん……そんなことしたら……茜が家を……追い出されかねないよ……」
「煩い!!!あんたは優しすぎるの!!」
「お姉ちゃん……」
「茜、如何する?」
「助けて……」
「ど・う・す・る・の?」
「……お姉ちゃん……に……お仕置き……されます。」
茜はすっかり恐縮してしまっている。しかしお姉ちゃんは茜の襟首を掴んで言った。
「『してください』でしょ?」
「……してください。」
「ちゃんと言い直しなさい。」
「お姉ちゃん……私に…お仕置きを……して…ください…」
「はい。よく言えたわね。」
「舞お姉ちゃん……」
「言っておくけど容赦しないからね。沙耶がどんな思いだったか、想像に難くはないでしょ。」
「……はい……」
「それ相応の罰を受けなきゃね。」
お姉ちゃんは今まで僕が見たことない程怒っていた。
「茜、覚悟なさい。」
「舞お姉ちゃん……」
「返事しなさいよ!」
「ハ、ハイ……」
既に茜は半泣きだ。
「茜、これ何だか分かる?」
「お姉ちゃん嫌ぁ!」
「茜の部屋にあったバラ鞭よ。」
ビシーン
「いやあぁぁぁ!」
「打ったんだから打たれても文句は言えないわよね。」
「私はぁお兄ちゃんに打っただけぇ……」
「うるさいっ!!」
バシーン