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あの頃に戻って、取り戻せ
官能リレー小説 - SF

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あの頃に戻って、取り戻せ 26

「ごめんなさいおばさん、ちょっと時間かかっちゃったぁ」
「いいのよ藍ちゃん、いつも元気ねぇ」

母さんと藍はいつものように接していた。
まあ母さんはともかく藍も外面はすごくしっかりしてる子だから特に問題はないだろうがな…

「ご飯できてるからね」
「ありがとうございますっ!」
そうして3人での夕食となった(親父は仕事で帰りが遅くなるんだとか)。

「藍ちゃん、達弘をしっかり頼むわね」
「もちろんですっ!たっちゃんは私のダーリンですからっ!!」


そんな話を母さんと藍がニコニコと笑いながらしている。
そこで母さんの携帯が鳴る。
親父からの電話だ。

「・・・えっ、そうなの・・・こっちは大丈夫だから頑張ってね」

母さんが電話を切る。

「お父さん、お仕事忙しくって今日は泊まりだって」
「何か最近忙しいって言ってたな」

記憶を辿ればこの時期の親父は仕事で忙しく、俺は俺で倉野さんと上手くいきつつあり浮かれて家に遅くまで帰らず、母さんとは関係が悪くなるきっかけだったのかもしれない。
母さんはこの時、紫乃さんや藍がおかしくなって行くのを感じながら、誰にも話せない状況だった筈だ。

「仕方ないわねぇ・・・じゃあ貴方達はお風呂入ってきなさい」

そうため息混じりの母さんに藍がキラキラした目を向ける。

「おばさん・・・私をたっちゃんの嫁として認めてくれますか?」
「勿論よ!藍ちゃんが達弘の嫁になってくれるなんて嬉しい限りよ!」

母さんと藍は結構仲が良かったから嫁イビリとは無縁とは思う。

そう言いながらいざ結婚すると嫁イビリってパターンもあるだろうけど、この2人だと共同で俺が責められそうな気もしないではない。

「なら、もうママって呼んじゃっていいですか?」
「あら嬉しいわ!大歓迎よ!」

わーいとか言いながら2人がハグ。
本当に何か仲がいいと言うか、歳の離れた友人のようだ。
こんな2人の仲を切り裂いたと思えば、前の世界の俺は罪深かったと今更に思う。

「じゃあ、ママとお風呂入りたい!」
「勿論いいわ!」

女同士で盛り上がる。
これはこれでいい。
本当は両家共にこんなに暖かい家庭だった筈だ。

「たっちゃんも一緒にね!」
「ういっ?!」
「ふへっ?!」

ニコニコした藍の言葉に、俺と母さんは同時に変な声を上げてしまったのだった。


そして・・・
浴室でどうしてこうなった的な俺と母さん。
母さん的には藍を絶対確保しろと俺に言った手前、それにいくらでもフォローすると言う事で拒否しなかったんだろうけど、正直俺は気まずい。
母さんと風呂なんて小学生以来だろう。

母さんは年齢的にスタイルが崩れて来たとは言えふくよかな爆乳で、同級生の母親を見渡しても紫乃さんと並ぶ美人なのは間違い無い。
小学生の時は参観日で自慢できる母親だったし、今は流石に喜びは無いが来ても嫌な気はしない。
そんな母親だから、ちょっと裸を直視は色々マズい。
藍の家では初体験の日に風呂に入ったが、向こうの家も2人なら充分な広さ。
うちの家は親父のこだわりの特注檜風呂で浴室も広く、家を建てる時にこの風呂で親父と母さんが大喧嘩したのだが、このシーンでは親父に感謝したい。
3人でも余裕の広さだから、身体が押し合いへし合いで大変な事にならずに済む。

そう思っていた時期がありました・・・
そんなナレーションが出てしまいそうな藍のニヤニヤ顔。
コイツ何を企んでやがると思ったが、俺に身体を寄せてくると、俺の竿を掴む。

「どうです、ママ?・・・たっちゃん、成長してるでしょ?」

なんて事を聞きやがる!
母さんも思わず赤くなったじゃないか。

「ま、まぁ・・・小学生以来だものね・・・」
「う、うん・・・」

超気まずい。

藍には悪気はこれっぽっちもないんだろうから、余計にどうしたらいいかわからない。

この当時は親父も忙しかったわけで、さらに俺や紫乃さんが良くないことをしだしたこともあり色々満たされない日々だったのではないか。
とはいえ母さんとする気なんてないし、母さんの目の前で藍とする気も起きない…ってやめてください藍さんや…

「たっちゃんったらケダモノだから、もう私をヒィヒィ言わすほどしちゃってくれて―…」
「う、うん、そう…」
俺には積極的に抱きなさいとは言ってくれたが、さすがにそんな話をされたら困るわな…

「それを言ったら藍だって立派に成長したじゃないか」
だからやり返してみる。
「それもそうねぇ、藍ちゃんって小学生の頃って一番小っちゃかったくらいじゃない?」

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