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俺の開拓物語
官能リレー小説 - SF

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俺の開拓物語 14

 俺が問いかけると、可愛く小首を曲げたヒルデガルトは、ちょっと考えてから答えた。作業服姿でもスタイルの良さは隠しきれてないし、やや童顔なのもあって、そうしたしぐさもよく似合う。
 じゃがいも料理はヒルデガルトの好物だし、俺は米も食べたかった。
 そのあたり気遣って希望を出してくれるし、気の利いたいい娘だと思う。

 俺とヒルデガルトもあれこれ作業しつつ四時間が過ぎて、住宅工事を行っていた作業車から車載AIの声がした。

「基礎部分の工事を完了しました」

 俺は工事車両たちに土台部分の工事に取り掛からせ、農場予定地の方を見に行く。
 船には様々な作物の種や苗などを持ってきたから、じゃがいもでも何でも、たいていの作物は作れるようにはしてある。
 この星の作物からも、何かしら植えて育てるつもりだ。
 有力な候補となる植物は数種見つくろってあるが、何にするかはもう少しこの星を調べてからにする。まだ見つかってないいい植物があるかもしれないし。
 それまでは持ってきた種や苗で少しずつ試してみるつもりだ。ある程度の事前調査はしたしシミュレーション上はこの星でも生育可能と出ているが、星の生態系を丸ごと調べるのは大ごとなだけに、微生物や動植物にも調査漏れが出るもので、植えてみないとわからない面がある。
 人間も未知の伝染病にかかる危険はつきまとう。そうなるとAI医療システムが頼りだ。頼らずに済むに越したことは無い。

 一緒に土地を検分しているヒルデガルトを見た。いつもの作業服姿だ。ブラウンのストレートヘアをポニーテールにしたシンプルな髪型が背の高い彼女に良く似合う。
 すらっとした脚を包むズボンは彼女の大きな骨盤を包み込んで膨らみ、細いウェストに合わせてしゅっと締めたベルトとコントラストを成している。上着の両胸のポケットは、激しく自己主張する大きく実った胸に押されて、まあるく湾曲している。すらっと長い腕を包む長袖の作業服は、鮮やかな青色で、これは俺も彼女も好きな色だ。だから俺も同じ色の作業服で揃えている。
 作業服姿できびきびと働くヒルデガルトの姿は、何とも言えない素敵さで、俺ももっと頑張ろうって気になる。
 ヒルデガルトが問いかけてきた。俺が見ていたことに気づいたようだ。

「いかがされましたか?」
「あ、お前の…その、働く姿も素敵だと思ってな」
「まあ、ありがとうございます」

 ヒルデガルトは澄んだ瞳で俺を見ながら、にっこりと微笑んでくれた。


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