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blood&witch
官能リレー小説 - ファンタジー系

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blood&witch 88

「…いるか?」
「…ここに」
「お前は老人らの動きを探れ。奴らは何か別の目的があるはずだ」
「フェンリル達は?」
「フェイク達は別の奴に監視させとくよ」
「しかしそれではラグナロクと…!よろしいのですか」
「老人らには『全力で対処いたします』と言っただけ。特に何をするとは言ってないさ。それに彼らを泳がしておいたほうが老人らの目的がわかるかもしれない」
「…御意」
「さぁフェイク、君達が動くことで世界がどうなるのか…見せてもらうよ」

………
……

「えー、これからの予定ですが…」

ホテルの一室。
ここに、未だ睨み合っている美女2人、その2人の喧嘩の本当の理由がわかってない鈍感男、父親に対して不信の視線をむけている娘、それを受けてちょっと泣きそうになってる父親の5人がいた。
「まだ日も高いので、アインが言っていた人物の捜索、ならび情報収集を手分けして行おうと思います…て、聞いてます?そこのお二人さん」
ナリナとビーザスは視線を動かさないまま頷いた。
ステイはため息を吐いた。
「そこで班分けですが、ナリナさんはフルルと組んでもらいます」
そこで初めて2人はステイのほうを向きナリナには憤怒の、ビーザスには歓喜の色が見えた。
「ビーザスさんは私と組んでもらい、フェイクさんには単独で動いてもらいます」
ビーザスも憤怒の色に変わった。
「じゃあ、それぞれの範囲ですが…」
「「なんで私とフェイクが一緒じゃないんだ!」ですの!」
2人がステイに詰め寄る。「…でも、どちらかと組んだらまた怒るでしょ?」
「「当たり前だ!」」
「だから、フェイクさんは誰とも組ませなかったんですよ。これ以上の喧嘩は時間の浪費ですし」
ナリナとビーザスは不満だったが、渋々従った。
「それではナリナさんとフルルは街の主に西側を、私とビーザスさんは街の東側を、フェイクさんは南側の噴水周辺の繁華街を捜索してください」
「ラグナロクの近くにきたからには敵も今まで以上に警戒してるはずだ。やばくなったら全力で逃げろよ」フェイクの言葉に全員頷き、動きだした。
この港、アクアゲイルはゲセルマイル大陸の西側では1、2を誇る繁栄を持っている。 
その起源は100年前と、この時代の大都市としては比較的若い都市だ。
元々、ゲセルマイル大陸はその大地のほとんどを砂洋に覆われ、人が独自に暮らすには厳しい土地だった。 
しかし100年前、ここを起点に貿易が盛んとなり、今の繁栄の礎となったのだ。 
街の北側は庁舎と高級住宅地となり、南西に港。南は繁華街となっている。 
西は港から来た物資などをつかった工房などが立ち並び、東は住宅地となっていて、人々の顔も明るい。 

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