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RPGに監禁してみる
官能リレー小説 - ファンタジー系

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RPGに監禁してみる 8

しゃがんで、床に落とした毛布で体をおおったしょうこは、驚いてしゃがんだまま、まばたきを繰り返していた。
黒い長袖のタートルネックのセーターっぽい上着。その上には黒革のベストのような革鎧。ズボンはジーンズっぽい布だが色は黒。丈夫そうなブーツをはいている。首からは銀鎖のネックレスが下がっている。黒革の手袋の甲には金色の紋章のような刺繍が施されている。
ファッションでいえば、パンクスタイルにも似ているコーディネートだ。
「どうやって一瞬で着替えたんですか?」
「しょうこ、気になるのはそこかよ」
軽く頭をかいてから、もう一度目を閉じた。
「わあっ、すごい、素敵っ!」
しょうこが立ち上がって毛布を床に落とすと、自分の服装をチェックしていた。
ドイツの民族衣装っぽい、ゲームなどでは酒場のウェイトレスの服装だ。
装備品「村人の服」をしょうこの所持品に移し、装備させた。「布の服」よりかは防御力はあるが、大差はない。特殊能力の付加ボーナスもない。
パフスリーブのブラウスの上に、体にピッタリとした胴衣(ボディス)を腰の部分で絞り、スカートの上にエプロンをつけている。一番のポイントは胸元がかなり大きく開いている点だろう。
しょうこの胸の谷間がちらりと見えてセクシーだ。
「どうですか、気に入りましたか?」
「かわいいぞ、うんうん」
しょうこのスタイルが良いのが、服を着てもよくわかる。
「あの、ひとつ質問があります」
「なんだ?」
「なんで、その、下着、はいてないんでしょう?」
「その丈の長いスカートの下はノーパンなのか!」
しまった、としょうこが思った時にはすでに遅し。
「まじか、しょうこ、ちょっと、まくって見せてみろ!」
しょうこが命令に従って、スカートをまくった。
「なるほど、村人はノーパンなのか。知らなかったぞっ」
「も、もう下ろしていいですか……」
しょうこの声が震えて、恥ずかしさに涙目である。
しょうこの頭を撫でたり、抱き締めたりして落ち着かせてから、ざっくりと説明して街に出た。
今まで暮らしてきた世界のどこでもない異世界に来てしまったこと。
戻る方法はわからないこと。
ファンタジー系RPGの世界に似ていること。
街の外は戦闘フィールドで、HPが0になると骨も残さず消滅すること。
目を閉じて、自分のパラメーターを念じれば確認できること。
名前しょうこ LV1 HP4 MP0 経験値0
所持金0

「HP4って……」
「最弱ってことだ」
「手にふれて。目を閉じて、俺のパラメーターを見ようと念じてみて」

名前たつひこ LV100 HP40000 MP10000 所持金999994イェン

「私とちがいすぎませんか?」
「最強、といいたいところだけど、これでも一人だから、集団には戦ったら負けるかもしれない」
隠しパラメーターのことや、思い通りに自分をふくめて、あれこれ制限はあるが、この世界のキャラクターのパラメーターを変更できることは教えないでおいた。
「しょうこ、自分の名字を思い出せるか?」
「自分の名前ですよ……あれ?」
「思い出せないだろう。もしかしたら、この世界の人間は、みんなこっちに飛ばされてきた人間かもしれない」
街の酒場、昼間は食堂で、サンドイッチぽいものを食べながら、話を続ける。
「どうすれば、この世界でレベルが上がって強くなるんですか?」
今はしょうこは「村人」で、これ以上はレベルが上がらないことを説明した。

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