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勇者淫道中
官能リレー小説 - ファンタジー系

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勇者淫道中 8

「あなた、アルファルディアには王立図書館だけじゃなく、ホグワーツ魔法学院にミスカトニック大学、それにナイメーヘン士官学校にリリアン女学院など多くの学校があるの。」
言われてみると、道には学生らしき連中が多い。
そればかりか、箒に乗って空飛んでる人までいる。
「学問の街かあー。俺も何か勉強してみるかな。」
「ふふっ。あなたったら。」
俺のつぶやきにアンネリーは微笑んでそう言ってくれた。

そして俺達はアルファルディアの街の中心にそびえ立つ王立図書館へとやって来た。
図書館とはいうものの、まるで城のような巨大な建物だ。
「こんだけデカかったら目的の本を見つけ出すまで一苦労だなぁ…」
「あそこにカウンターがありますよ。ちょっと聞いてみましょう」
そう言うとアンネリーは貸し出しカウンターの方へと歩いていった。
「あのぉ…」
「ようこそ、ノーマンディ王立図書館へ。どのような本をお探しですか?」
受付の女性が愛想良く応える。
「魔王について書いてある本を探しているんですが…」
「魔王…!!」
その単語が出た瞬間に女性の表情が一変した。
「…魔の者に関する書籍は地下13階の書蔵庫にあると言われています…ですが、そこに辿り着けた人は誰一人いません」
「おいおい!ここは図書館だろう!?」
俺は思わずアンネリーの肩越しにツッコミを入れる。
「いえ、本当なんです…この図書館は500年の歴史を持っているのですが、長い歴史の中で蔵書量を増やし、増築に増築を重ね、ついには巨大な迷宮と化してしまいました。そしていつの頃からか、その奥深くには魔物達が出没するようになったのです」
そこに、割り込む声があった。
「お客様、ご存知とは思いますけど、この図書館の建物は、もともとは宮殿でした。」
端正な美貌に細めのレンズの眼鏡をかけ、長身をレディーススーツに包んだ、如何にも仕事のできそうな美人だ。ついでに言うと胸もEかFカップありそうだ。
「主任・・・」
受付嬢も振り仰ぐ。
「セリーヌ2世が現在のハルカス宮殿を建設されるまで、ここが王宮であり、再用してこの図書館が設立されたと・・・・」
「そう。そして、ここは宮殿だから、アルファルディア北方のムサシ塔の地下に通じる脱出路があるわ。今は地下部分が魔宮と化しているムサシ塔から、魔物がやってくるらしいの。」
いきなり割り込んで来た主任と呼ばれた女は聞いてもいない事を勝手に説明してくれた
(困ったなぁ……これはアレかお使いを押し付けられる前振りってやつか)
どうにも嫌な予感が……いや、面倒くさい予感ビンビンする
だが魔王の情報は必要だ、さて、どうしたものか
この女の話しに合わせるか、それとも……
俺がそんな事を考えている間にも女主任は話し続ける。
「…という訳であなた方に頼みたい事があります。もし魔の者に関する書の閲覧を希望するのなら、ついでに途中にあるムサシ塔へ通じる通路を封じて、もう魔物達が図書館に来られないようにしてもらいたいのです」
「ちょっと待ってくれ。封じるって言ったって、一体どうやって封じるんだい?」
「魔法で結界を張るのですよ」
「残念だが俺もこっちのアンネリーも魔法は使えないんだ」
俺はアンネリーの頭にポンと手を置く。すると女主任は言った。
「ご安心を…私が同行いたします。私は魔法学院の出身…魔法はお手の物です。あなた方には私の護衛をお願いしたいのです。いかがでしょう?私達の利害は一致していると思いますが…?」
「ふむ…」
俺は少し考えてから女主任に言った。

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