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ピピの錬金術士 ビリーのアトリエ
官能リレー小説 - ファンタジー系

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ピピの錬金術士 ビリーのアトリエ 70

一方、我らがビリーもリリーに負けず劣らず魅力的であった。子供を産んでいる彼女の肉体は全体的に豊満で肉感的だ。特に目を引くのは圧倒的な存在感を誇る爆乳…彼女自身の頭よりも大きな乳房は、その大きさにも関わらず垂れ下がる事無く誇らしげに胸元で二つ並んで揺れている。大き目の乳輪と乳首は綺麗なピンク色で、乳房の頂点でツンと上を向いている。お腹と腰周りは子供を産んだ女性特有の締まりの緩い体型だが、そこにはタプタプとしたお肉がタップリと付いていて、それがかえって彼女の肉体を淫らで魅力的な物としている。さらに二の腕、太もも、そして胸と同じく大きくて張りのある綺麗な丸いお尻など、全身に柔らかそうな肉が付いてムチムチとした肉体は母性的な魅力に溢れている。ボルゲーノと出会った頃にはショートヘアだった栗色の髪は、今や腰まである豊かなロングヘアとなり、これもまた彼女の母性を醸し出すのに一役かっている。もしリリーが美の女神ならば、ビリーは豊穣を司る大地母神…といった所であろう。

「あのぉ…さっきのお話…」
湯船に浸かったビリーは同じく湯の中のリリーに恐る恐る尋ねた。
「ええ、私とボルゲーノの事でしたね…。ビリーさん、あなたはボルゲーノの封印を解いて、彼を100年の眠りから目覚めさせたのでしょう?」
「はあ…」
「実は、ボルゲーノを封印したのは私なのです…」
リリーは少し伏し目がちに言った。
「…え?…えぇ!?ど…どうしてですか!?」
「今から100年も前の話です…」
リリーは語り始めた…。

…今から100年前、魔族の国を治めていたのは先代魔王…すなわちリリーの父だった。リリーは娘であると共に臣下として父に仕え、統治の補佐をしていた。
リリーには腹違いの兄弟姉妹がいた。現在ボルゲーノと共に行方の分からなくなっている妹カサンドラとだけは母を同じくしていた。
やがて父王が死ぬと序列に従って長兄が跡を継いだが、これに不服を抱く兄姉達が、ある者は陰謀を巡らせ、またある者は反乱の兵を挙げ、玉座を巡って争い始めた。
リリーも他の兄姉達と同じく玉座への野心を抱き、ちょうど当時、隣国ピピの領内で大暴れをして人々から恐れられていた鬼のボルゲーノを味方に付けようと思い立った。
自信はあった。リリーには母譲りの自慢の美貌があったからだ。まず同じく美人だった妹のカサンドラが抜け駆けしないように先手を打って封印してしまい、ボルゲーノの元へと向かった。非情と思うかも知れないが、同母妹と言えども油断ならないのが魔族の王家だった。殺さなかったのは同腹の情だ。
案の定、ボルゲーノはリリーに夢中になった。類い希なる美貌の持ち主で魔族の姫…女好きのボルゲーノが熱を上げないはずが無かった。
リリーはボルゲーノに合ったその日に身体を許した。しかしここで誤算が起きた。利用しようと思って抱かれたはずのボルゲーノを本気で好きになってしまったのだ。無理も無い。あの鬼族の熱烈な愛情を受けたのだから…。ちなみにリリーは処女だった。男を知らなかった身体を二四時間貫かれたまま愛され、彼女は完全にボルゲーノの虜になってしまった。もはや玉座や魔族などどうでも良い…一生を彼と共に添い遂げようと心に誓ったのだ。

「…ちょっと待ってください。それなら魔族なんて捨ててボルゲーノと一緒にシナイ山で暮らせば良かったじゃないですか。どうして彼を封印する事になっちゃったんですか?」
「これも想定外の事だったのですが、玉座を巡って争っていた異母兄姉達が相討ちして全員死んでしまったのです。サタンダーク氏の子女で残った者は今や私と皮肉にも私が先走って封印してしまった妹のカサンドラのみとなってしまいました。更に悪い事に、これを好機と見た十氏族達が魔族打倒を狙って水面下で動き始めたのです。このままでは魔王国は分裂・崩壊し、再び諸侯が覇権を巡って相争う戦乱状態になってしまいます。それだけは何としてでも避けねばなりませんでした…」
そう言うとリリーは当時を思い出すかのように瞳を閉じた…。


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