群れなして蠢く美しき屍 67
誠は誰もいない道路の真ん中で股間にむしゃぶりつく女たちの相手をしながら、どうすべきかを考えていた。
車に追いつくほどの脚力。街灯や電柱の上から降りても平気な肉体。自分たちを追い詰める戦略(タクティクス)。
その場でスカウトしたくなるような怪物女たち。しかも全員美人で巨乳と来ている。
惜しむらくは、相手の頭にはSEXのことしかなく、まともな話すらできないことだ。
誠の取れる道は2つ。1つはすべてをあきらめ、連中のこない山奥で一生を過ごすこと。
もちろん何が起こるかわからない今の状況で、そんな選択なんて取れない。
となれば、残る手段はただ1つ。単体、もしくは少人数で行動している連中を片っ端から犯し、部下にしてあの逆レイプ集団に対抗する集団を作ることだ。
しかしそれには大きなリスクを伴う。
1つは言うまでもなく、誠の負担が大きくなること。ヘタをすれば死ぬ可能性だってある。
2つ目は今の葵たちのように、定期的に精液を与えないと、ホテルの女たちのように行動を管理できなくなること。
本人たち曰く、子種を多くもらえるならそれに越したことはないが、できるなら1日3回。
最低でも1日1回は恵んでほしいとのこと。
おそらくそれ以上期間を延ばせば、裏切りや出奔の可能性が出てくる。
いかに負担を減らしつつ、人数を増やすか。
それが今の誠を悩ませる、目下の課題であった。
「・・・っ、出す、ぞっ!」
誠は深いため息を出す代わりに、股間の一物から大量の精液をぶちまけ、美樹たちの顔や髪を白く汚していった。
『きゃあんっ♪』
歓喜の悲鳴を上げて顔でオレの精液を浴びるメス奴隷たち。
そう。男にかしずき、手足のごとく使われることに喜ぶ彼女たちの姿は、まさに奴隷のそれだ。
いや、奴隷だってこんなうれしそうに働くことはないだろう。
(散々こき使われておいて、ザーメンの1つでも浴びればすぐ機嫌が直るって。
そんな安直な設定、今日びエロゲーだって使わねーぞ?)
誠は内心でそう毒づくが、その毒は極めて弱い。
ちゃんとかわいがってやらないと危ないことがわかっているし、何よりこんなに都合のいい美女たちを連れていられるのがうれしいからだ。
何だかんだ言って、結局誠もオトコノコなのである。
しかし今はハーレム気分を味わっていられるが、これからはその性処理が苦痛になる可能性がある。
より取り見取りと言えば聞こえはいいが、ムダに数を増やせばそれだけやらなければならないことが増える。
そのためにもスカウトは慎重に行わなければならない。
誠はそう考えていた。
・・・実は片っ端からスカウトして、使えないヤツは切り捨てるというやり方もあるのだが、誠はそのやり方に気づきさえしなかった。
その理由は・・・まぁ言うだけ野暮と言うものだろう。
こうして今日の分の糧を提供した誠は、スカウト活動のために身体を休めることにした。
彼の新しい戦いの日々はもうすぐそこまで迫っていたのだ。
まず誠は近くの民家に入って必要な物資を手に入れた。
その主な内容は食料や衣類、化け物女用の武器である。
一応、男に飢えた化け物女たちの襲撃を警戒していたものの、中は無人で簡単に入手することができた。
学校から今の今まで全裸のフルチン生活を余儀なくなくされていたが、服を着れることに誠は心から安堵していた。
いくら世界が一変してしまったとは言え、外を全裸で歩く露出趣味はないのだから。
誠が服のありがたさに感謝する一方、その下僕を自称する美樹たちからは不満の声が上がった。
やれ誠の裸(主に肉棒)が見れないなんてもったいなさすぎるとか、服なんて着たら誠を誘惑できないとか、しょーもない内容である。
当然誠はそれらを却下して半ば無理やりに服を着させようとした。
ところがここで予想外のトラブルが起きる。
服を着せようにも、彼女たちのスタイルが良すぎて服を着せられないのだ。
せめて下着だけでもと思ったが、ぜんぜん入らない。
美しさは罪であるとはいったい誰のセリフだったか。たぶん服を着せられないことについて言ったんじゃないと思うけど。