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RPGに監禁してみる
官能リレー小説 - ファンタジー系

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RPGに監禁してみる 44

「君の対戦相手だった両手にガントレットを装備していた娘か。見つけてどうする?」
「会いたいの」
仮面の男イザークはそれを聞いて、何かを思いつき「よかろう、捜してやる」と答えた。
ジゼルは覚醒した戦乙女だとイザークは地下闘技場の戦いを見て感じている。たが「蛇神の娘たち」のままでは、深紅の玉石を得ることはできない。
「蛇神の剣」が宿主を変える時に考えられることがいくつかある。

・宿主が瀕死状態に陥った。
・宿主から「蛇神の剣」が奪うエネルギーが尽きてしまった。
・「蛇神の娘たち」つまり両性具有になっている宿主の呪いが解けてしまった。

といったことが考えられる。
エネルギーが尽きたとすれば、武道家リンシンは消滅したか、心が完全に脱け殻になって壊れてしまっている。
「蛇神の娘たち」の呪いが人との淫らな交わりによって解除された、とは地下闘技場で闘士として参戦していたことからは考えにくい。
奴隷にされて客と連日交わっていたのなら、呪いが解除されることもあり得ない話ではない。
「あ、頭が……うぅっ」
ジゼルは両手で頭を抱えた。
「蛇神の剣」にどのように「蛇神の娘たち」とされたのかを思い出そうとしたとたん激しい頭痛にみまわれた。
「もう少し眠っていたまえ」
奴隷商イザークは立ち上がると、ベットの上で上半身は起こしているが、起き上がって動き出すには、体が気だるく重いジゼルに近づいた。そして手袋をはめたしなやかな指先で、ジゼルの眉間のあたりにふれた。
目を閉じたジゼルは、仰向けにベットの上に体を沈めて眠り込んだ。
少し前までは武道家リンシンと呼ばれていた美しい少年は、奴隷市場で客たちの前で、丸裸で立たされていた。
顔立ちも体つきも美しいが、左胸の心臓のあたりに目印のように、傷痕があった。
女性や「蛇神の娘たち」の奴隷にくらべて少年の奴隷は安値で取引されている。
少年を買い求める客のうちには、あまり趣味の良くない客がまざっている。
ふくよかさや丸みのない、ただし弛みもない少年の体を鞭打ち、また、肌をナイフなどで傷つけて、苦痛に反応する様子や表情を楽しむ客たちである。そして、死にかけて意識がなくなる寸前の少年の肛門を犯して射精する、そんな客たちである。
心臓を貫かれ意識を失い、牢部屋の中で目を覚ました少年は、自分の名前も、なぜ、牢部屋の中にいるのかもわからなくなっていた。
ジゼルという美しい女剣士の名と姿のこと以外は。
そして、歓楽街ベガーナの地下闘技場の上の階にある、奴隷市場の大広間に少年は立たされている。

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