エルドラ戦記 27
そう、エルドラの目の前に突如現れた障害物は、あの化け物グモだった。しかし、先ほどのような子グモは居らず、あの巨大グモだけであった。
どうしたのだろう、とエルドラ達が考えていると、巨大グモの眼が赤く染まり、そして、急に…信じられない程高くにジャンプをしてエルドラ達の頭上へと迫ってきた。
巨大蜘蛛は、エルドラ達を狩る為に小細工を辞めたのだ!!!
エルドラはミモナを抱えて、ほぼ転がるようにその場を離れた。そのすぐ後に、エルドラ達がいた場所に巨大グモの豪快なボディプレスが炸裂し、粉塵が巻き起こった。
エルドラは立ち上がり、サーベルを抜き放ち、巨大グモの方を見て睨みつける
そして……、粉塵が晴れ、巨大グモの赤い眼がエルドラを捉えた時、戦いの火蓋は、切って落とされた。
「エルドラさん、私も魔法で援護します。ウィンド!!」
「じゃあ、奴の頭と目を魔法で攻撃してくれ。」
ミモナはエルドラに援護すると言うと、エルドラはミモナに化け物蜘蛛の頭と目を攻撃しろと指示すると、ミモナは風の魔法を化け物蜘蛛に放つ。
ヒューン!!
「グオォオン!!」
ミモナのウィンドが化け物蜘蛛の目と頭部に命中して化け物蜘蛛は暴れ出す。
「よし、今だ!!」
頭と目にダメージをうけた化け物蜘蛛は暴れ出し、エルドラは助走をしながら、化け物蜘蛛の毒液や蜘蛛の糸をかわしながら化け物蜘蛛に近づき。
「烈風剣!!」
そして、エルドラは化け物蜘蛛の近くでジャンプして化け物蜘蛛の頭部に連戦的に烈風剣を繰り出し、無数の竜巻が化け物蜘蛛に襲いかかる。
「グオォオォオン!!!」
烈風剣の竜巻をモロに受けた化け物蜘蛛は体を無惨に斬り裂かれ凄まじい断末魔を上げて化け物蜘蛛は絶命する。
「終わったか…」
着地したエルドラは烈風剣で無惨に斬り裂かれた化け物蜘蛛をみてほっとする。
「エルドラさん、大丈夫ですか。」
「ああ、大丈夫だよ。」
ホッとした所、ミモナがエルドラを心配して近づいてくる。
「ああ、大丈夫だよ。」
心配するミモナをエルドラは微笑む。
「もう無茶しないで下さいよ。」
「分かったよミモナ。」
無茶をするなというミモナにエルドラは分かったと言う。
「あら〜シェリアの花を手に入れた様ね。」
「フェリア」
「フェリアさん。」
そこへエルドラとミモナの目の前にフェリアが現れた。