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blood&witch
官能リレー小説 - ファンタジー系

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blood&witch 21

フェイクの愛剣『ブラドー』は意思を持っている。
震える事によってフェイクと会話が出来るのだが、少々文句が多いらしい(フェイク談)。
気を取り直して、フェイクはブラドーを構える。
「……来な、豚野郎」
ブチッ!!何かがキレる音がした。
「死ねぇぁぁぁあ!!」
フェイクの挑発にのった男が渾身の魔法を繰り出す。
炎が路地を塞ぐ壁の様に燃え立ち、フェイクに向かって前進してくる。
逃げ場は無い。フェイクはブラドーを大上段に構える。
「……はぁぁぁっ!!」
気合いの入った言葉と共にブラドーを全力で降りおろす。
フェイクの凄まじい剣圧は炎を切り裂き、その向こうの男をも切り裂いた。同時に吹き飛ばした炎が男の体に燃え移る。
「焼豚の一丁あがりだな」
「ひゅーっ♪やるねぇ、さすが元特等粛清官様だ」
カタールを操る細身の男の攻撃をかわしながらフェイクの闘いぶりを見ていたステイが呟く。
「よそ見するなんて随分余裕だな」
細身の男はフェイクにやられた仲間に動揺する様子もなく淡々と攻撃を繰り出してくる。が、一向にステイにダメージを与えられない事に内心焦っていたのだった。
「さてと、そろそろこっちもカタをつけるとするか♪フルル、頼む!」
「はいっ!」
悪戯っ子のように舌なめずりをして構えたステイの後方でフルルが呪文を詠唱を始めた。
「……紅蓮の色に燃え哮け轟け…ファイヤ!!」
フルルより紅蓮の焔が現れ、その焔はステイの鈎爪に纏りその武器を更に二廻り大きくした。
「な…なんだと!!」
流石の刺客も魔法を纏った武器に唖然とした。他人の武器に魔法を纏わせるのはかなりの信頼を要する。失敗したら武器を持ってる人間が魔法攻撃を喰らってしまうからだ。
痩せた男の注意を焔を纏った鈎爪に引き付けてる間に、ステイは一気に間合いをつめ両手で十字に相手を切り裂いた。
燃えながら崩れていく男を見ながら
「信頼もなくバラバラに攻撃するお前らじゃ一生俺らには敵わねーよ」
と冷たい視線を送っていた。

一方ステイの闘いぶりを見ていたフェイクは
「やるねぇ♪今まで神の眼からの刺客でもそこまでのやつはなかなか居なかったぜ」
と感嘆していた。

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